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TRPGにおけるコミュニケーション

 前々回の記事でTRPGではプレイヤーが自分のPCの物語に対するビジョンを持ってくれるとうれしいなあという話を書いたので、今度はそのときじゃあGMは何をやるのか?について書こうと思う。

 まず前提として、僕はTRPGというのはPL同士やPL対GMの間でコミュニケーションをするゲームだと思っている。考えの違いや認識のずれがあるのはコミュニケーションをする以上「当たり前のこと」であり、コミュニケーションをするというのはすなわち「認識のずれを解消して共通認識を得るまでの過程をプレイすること自体」であると思っているし、そこが面白いところだと思う。そういう認識のずれをいちいち調停するのが面倒であるならそもそもTRPGなどやらなければいいのだ。

 さて、前々回PLがこんなことをしてくれるといいなと書いた。

1)PCの設定を表明してみせる
2)GMによって提示されるシチュエーションに合わせてPCの目的を設定する
3)目的に沿って行動する
4)行動の結果を受け入れて何らかのリアクションをする

このときGMが何をするかであるが、

GM0)PCを作成するにあたっての初期制限事項を提示する
→1)PCの設定を表明してみせる
GM1)PCの置かれた状況を説明する
→2)GMによって提示されるシチュエーションに合わせてPCの目的を設定する
→3)目的に沿って行動する
GM2)PCの行動に合わせてシナリオ設定にかんがみて行動結果を判定し、PLに知らせる
GM3)あるいはPCの行動とはまったく別次元から別のイベントを起こし、それに対するリアクションを要求する
→4)行動の結果を受け入れて何らかのリアクションをする
・・・

というようなやり取りをすることになる。こういう手続きをTRPGにおける(ゲーム的な)コミュニケーションと呼ぶ(僕は)。この流れではPLとGMが同程度に働いているが、実際はPCは個別にばらばらに動いたりするので、GMのやることはこの何倍にもなる。はっきり言うが、PCの細かい設定やら何やらにかまってる暇などない。よってその辺はPLが自分で管理してくれないと困るw。

 とりわけこの手順の中で最も時間がかかるのは「2)GMによって提示されるシチュエーションに合わせてPCの目的を設定する」という部分である。ここが一番面白いところである(と思う)が、こんなの考えるのまでGMはかまってられない。

 ちなみに、この部分をはしょってシナリオでPCの目的をこれにして!と提示してしまうととてもスムーズに話が進むのであるが、それってTRPGでやる意義があるのか?非常に疑問である。最初に前提条件として「TRPGはコミュニケーションのゲームである(と思っている)」という話をしたが、コミュニケーションの前提というのは、お互いがどうしたいのかをお互いが出し合うところから始まるものであるので、その部分を放棄していることになる。要するに同じ場でセッションしているがお互い何も通わせるつもりがなくそれぞれがソロのゲームを並列で行っているのを眺めているのと同じ状況になる。個人的にTRPGのセッションとして最低クラスにつまらないと思うw。
by namizusi | 2004-11-16 12:51 | TRPG


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