超短いセッションの考え方(2):(・_・)

前置きが長くなりましたが、ここからが本篇ということで。



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1.Aの魔方陣はなぜプレイ時間を短くできるか
 Aの魔方陣についてはプレイしたこともないし(おいw)、ルール等をざっと見た感じで言ってる分析で適当なので、責任は持てないのですが、なので眉に唾を付けて読むのがよろしいと思いますが、以前

・汎用的説得ルール
http://simizuna.exblog.jp/5782354

というものを書いた時に「やぁ、これは拙いAマホですね。」という感想をいただいたのですが、そこんところにAの魔方陣の本質があると思います。2chの方だと「(Aの魔方陣的に見ると)恣意的すぎる」という感想も見ました。

僕個人の意見としては

・説得なんてものは、被説得者の「恣意」に必ず依存するものなので「NPCの恣意」のシミュレートの代用品として「GMの恣意」を入れて全然問題ないでしょう。これだからシステム盲信者は思考が画一的で困る(笑)

という感じですが、それはさておき

・GMの恣意性をなるべく排除する

というのがAの魔方陣でのセッションが、ごく短い時間になる大きな要因と言っていいと思います。
究極的にはAの魔方陣って

・M*(PLのクリアすべき目的)以外は何一つ恣意的にセッションに投入できない

という際立った特徴があると思います。その辺については、大昔にうがつものかTRPG.NET辺りで

・Aの魔方陣ではGMは問題の解決方法を指定することができない

という話が言及されてた記憶がありますが……どこに記述があったか忘れましたw。

これってまあ、シナリオ作成という観点で噛み砕いて言うと

・GMは、シナリオを1行しか書いてはならない

というルールと言っていいと思います(かなり極端に言ってますが)。

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2.たった1行のシナリオでセッションが成り立つか?
 で、問題としては題記の問題というか不安がGMに発生すると思いますが、実プレイ経験から言うと、成り立ちます。というか、即興的セッションなんてのは1行ネタを考えただけでプレイすることなんてしょっちゅうですな。

 ただ、このやり方の問題としては

・PLの発想力に依存する

という部分があり、Aの魔方陣では「エース」という称号によって“このスタイル環境で”上手いPLを崇め奉ることで、

・まあ、PLの発想力に依存して良いんじゃないか

ってことにしてます。

個人的には、この考え方は大幅にGMを軽減する考え方だと思います。

・セッションが盛り上がらなかったら、それは大体PLのせいだ(笑)

と、はっきり言っちゃっていいんじゃないかと。まあGMも

・PLが発想しやすい面白いネタをシナリオとして提示する

ということに注力すべきと思うので、責任は若干あると思いますが、主たる責任はPLに転嫁しちゃっていいんじゃないかと。

で、

実際こういうプレイはウマいPLしかプレイできないんじゃないか?

という懸念が発生するかと思うんですが、これはもうプレイ経験でしか言いようがないと思いますが、別に普通のPLでも大半はそれなりの発想力を持っていて、投げっぱなしでも十分自分で勝手に発想を膨らませてプレイできています。

そもそもGMをやろうっていうような人は、それなりに話を発想する能力があって、それを発揮・公開したいからGMやろうって言うと思うんですよ。だから、上手い下手はともかく、発想する能力があるのは間違いないかと。で、この辺の発想能力っていうのは以前書いた「非機能要件」に近いところがあって、

・ある程度以上は必要
・それ以上は、あっても大して関係ない

という程度のものであって、別にベラボーに上手い必要は全然なくて、最低限自分がやりたいことを素直にキャラクター世界で表現できればいい。むしろ下手で拙い方が味が出て良いってことすらある。という程度のものだと思います。

Aの魔方陣でこんなすごい難易度の高いミッションをクリアした!とかいう話が偉そうに出てくることがありますが、その辺には個人的には皆目興味がありませんな。

深淵を僕がやるときは、例えば、プロローグ、エピローグなんかはPLに全部任せて勝手にくっちゃべってもらってるんですけど8割くらいの人は放っておいても勝手に物語を語ってくれます。残り2割くらいはGM側から掛け合いなんかを仕掛けて話を引き出したりしますが、残り2割ですらも、引き出せばそれなりのストーリーが出てくるもので、だからTRPGなんてやろうっていう奴はほぼもれなく自発的に話を創出し膨らませる力を持っていると思いますね。

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3.まとめると
 かなり脱線しましたがw、まとめると

・Aの魔方陣ではGMが出せるネタはたった1個にルール的に制限されている(T*分割する場合は除外)

ということによってプレイ時間が画期的に短縮されていると考えます。
まあほかにも、

・PLがグダグダする部分も定式化してやるべきことを明確にしている

とかいう要素もあると思いますけど。

時間が延び延びになる要因の一つとして

・何をやるべきかわかっていない

という状況がありますが、ルール化することでそのリスクを回避していることになります。

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4.その他のやり方(葛藤の提示)
 Aの魔方陣では「目的を提示する」ことでPLが発想しやすい仕組みを提供していますが、これって別に「目的」じゃなくてもいいと思います。

 「現状の課題(葛藤)を提示する」というやり方でも、PLがそれを身近に感じてくれるのであれば、自発的に発想できるようになります。この場合は

1)GMは現状の課題(葛藤)を提示する
 →シナリオに記述
2)状況打破のために何をするかという「目的」はPLが勝手に決める
 →PLが決めることなのでいちいちシナリオに書かない
3)目的達成のための手段もPLが勝手に決める
 →PLが決めることなのでいちいちシナリオに書かない

というような手順になり、1クッション増えてPLの自発性が求められる分難易度がAの魔方陣の枠組みよりも上がるかな(創造性という点で)と思いますが、一方「自分で決めた目的を自分で達成する」という当事者性とか疑似体験性はこちらの方が飛躍的に上がってうまくいけば充実感は高いと思います。

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5.その他のやり方(定番プロット)
 その他のやり方としては、ゴブリン退治みたいな定番プロットを何の装飾も付けずにそのままやるというやり方があります。アリアンロッドでダンジョン生成ルールを使ってひたすらバトルするだけ、とか、セイクリッドドラグーンで魔境を適当に作ってひたすらバトルするだけ、とかそんなのです。

 上の1行プロットな形式よりは話が延びますが、これもやることが明確でPL主導で発想しやすいし、GMの余分なネタ追加もなくなるのでわりと早く終わります。いざという時に話を端折る場合も、定番なので了解を得られやすいですし。

 で、こんな機械的なセッションでキャラのロールとか物語的面白さとかそんなの実現できるの?という懸念があるかと思いますが、僕の経験から言うと

・別にできるよ。よゆーでできるねw
・ていうかGMに押し付けられない方が自由にノビノビできるね

って思います。まあ、この辺はそれぞれの人の特性とかメンツによっても変わり得ますが~。



今回はこんなところで、次回はクライマックスからシナリオを発想する方法を。
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by namizusi | 2009-05-24 15:29 | TRPG


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