深淵の遊び方(5):(-_-)

システム別にカテゴリを分けるようにしました。
(とりあえず、深淵・りゅうたま)

--
今回は

<4>クライマックスをどうするか?

について。



--



1.深淵における「クライマックス」
 深淵ではルール上「クライマックス」というのはないのですが、深淵というシステムは各PCが好き勝手な目的を持って集うTRPGなので「クライマックス」をイメージしておいた方が話をまとめやすいということで、導入されるとよろしいと考えております。

 ただ、深淵の「クライマックス」はいわゆるTRPG用語的に言う「クライマックス」とは微妙に意味が違うので、そこんところのポイントを下記に列挙しておきます。

・PCの運命が解消されるのが深淵的「クライマックス」である
 深淵の第1目標は「運命を解決する」ですので、それが実際に解決されるところが「クライマックス」となります。

・「クライマックス」の集約点を作ると管理が楽である
 各PCの運命がここで解決できるかもしれない!?というのをすべて集約したポイントを作ると管理が楽です。基本的には、魔族・龍・魔剣・魔法の品を登場させればよいのですが、そんなもの全く登場しなくても、とにかく各PCの運命がここで解決できるのであれば、そこを「クライマックス」として扱ってもかまいません。「魔族・龍・魔剣・魔法の品を登場させれば、話をまとめるのが楽」というくらいの位置付けで。

・「クライマックス」では必ずしも目的は達成されない
 ネット上の「落雷」のレポートで、魔剣を手に入れて、さらにその先の話があると思っていた、という話を以前見たことがありますが、深淵では必ずしも「クライマックス」で目的が達成されるとは限らず「目的を達成する手段を入手した」という段階で「クライマックス」が終わって、そのあとのエピローグで実際に目的を達成した描写をして終わるような構成になることがあります。あるいは、エピローグも「この魔剣で目的を達成してやるぞ!」と妄言吐くだけで終わるというのもありかと思います(笑)。魔族とか龍とかが登場すれば大体目的は叶うんですが、魔剣とか魔法の品の場合にはそれほど強い力を持ってないので、その場で即目的達成にならない可能性があります。

・集約点のあとは、各人の物語はそれぞれ分かれていく
 基本的に深淵の構成は、てんでばらばらな目的で集まったものたちが運命でたまたま集結してるだけなので、そこでけりがついたらその先は、それぞれの目的を目指してまた進んでいくことになります(運良く生き延びていれば)。衝突の結果、共に歩んでいく仲間を見つけて一緒に進んでいくことになる場合もあります。
 なので、基本的には「続き」ってないです。「続き」をやる場合は、また運命で無理やり集結させるか、特定PCに注目してそのPC以外は全部入れ替えな感じで続きをやることになるかと思います。

・深淵では「クライマックス」は複数あり得る
 深淵では1個のセッションで「クライマックス」が複数回出現されることがあり得ます。各PCは初期状態で運命を2つ持ち、ファンブルとかすると最大3個まで増えるので、PCが4人いるとすると

3×4=12回

の「クライマックス」が1個のセッションで発生する可能性があります。実際的には、そこまで運命を拾って解消するのは難しいので、まあせいぜい各PCに1個ずつクライマックスがあって運命が1つずつ解消されたり決着がつけばいいかなと思いますので、PC4人だと4つクライマックスがあるのが良い感じかと思います。が、4つでも多いかもな感じなので、普通はそれを1個とか2個とかに集約するんですけどね。

 ちなみに各PCに1個ずつクライマックスを作るやり方をしたシナリオとしてはこれがあります(拙作)

http://sun.endless.ne.jp/users/simizuna/scenario/Other/romantic_warrior/rw_sin_en.htm

第1章がPC2のクライマックス、
第2章がPC3のクライマックス、
第3章がPC4のクライマックス、
最終章がPC1&PC2&PC3&PC4のクライマックス

という構成になっております。

 クライマックスを1個だけ準備するタイプのシステム/シナリオの問題点としては、クライマックスより先にさらに話を続けようとするとリソースを使い果たしていてフォローできない、という点がありますが、深淵の場合にはシーンごとに回復するリソース(手札)があるため、1セッションで複数回クライマックスがあっても対応できる構造となっております。

 ただまあ、寿命をガリガリ削り出すと先に進めなくなるので

・小クライマックス
 命を賭けるほどではないが、それなりにヒロイックな活躍を求められる山場
 対応リソース:手札、縁故

・大クライマックス
 命がけの山場
 対応リソース:寿命、縁故

という2段階のクライマックスを想定する必要があって、大クライマックスは1セッションに1回、小クライマックスは1セッションに0回~何回でも、という構成にするのがベターとなります。

--
2.深淵の「クライマックス」の作り方
 深淵では下記があります。

<1>シナリオであらかじめ1個だけ作っておく
 いまどきのシステムでよく用いられる手法です。この手法を使う場合には1個のクライマックスで全PCの目的が達成しうるようにする必要があるので、そういう力を持った魔族・龍・魔剣・魔法の品物などを配置する必要があります。たぶん。まあ、魔族・龍・魔剣・魔法なんてものを何一つ出さなくても、運命さえクリア出来るアイデアを思い付いたなら、それで何とかする手もあります。上のシナリオなんかがそうですな。

--
<2>シナリオであらかじめ複数作っておく
 協力型シナリオで3つの試練とかあって、各PCの力でそれぞれクリアしてくシナリオなんかの場合にはクライマックスを複数にする構成にすることができます。一応、全体のまとめとなる大クライマックスを最後に配置した方が体裁が整うかなあとは思います。

--
<3>PCの運命を見て「焦点」を即興で創って、そこをクライマックスとする
 渦型(フルアドリブ型)セッションの場合には、基本的にはこういう処理をします。半構造型の場合も、ランダムで引いた運命で状況が変わってしまって(笑)、クライマックスが書き変わることがあります。

 昔プレイした半構造型シナリオセッションだと、シナリオ上魔女裁判されるところがクライマックスになるかなーと思ってたら、とあるコンベンションだと、クライマックスが森の中で逃亡したPCたち(魔法の武器持ち)が、追っかけてくる敵(魔法の武器持ち)とドンパチ差しで撃ち合いになるクライマックスになったし、別のオンセだと町を大災害が襲ったときに地下室で開けてはならない扉を開けてそこがクライマックスになったりしました。

 大変ではあるけど、そういうサプライズがあるのが深淵の面白さなので、そういうもんだと割り切って流動的に対応できるようになるとよろしいかと思います。とりあえず、「焦点」を作れば何とかなりますので。ガンバ。

--
<4>PCが踏み込んで来たらそこがクライマックスとなる
 仇敵の運命を持っているPCが仇に遭遇して、仇を討つアクションを本気で発動したらそこがクライマックスとなります。「運命を解決する素材=他のPC」の場合に、こういう進行になることがしばしばあります。命がけで動きだすとそこが大クライマックスとなりますな。

 大クライマックスになってしまった場合は、そこで話が終わる可能性が高いので、他のPCの運命もドサクサにまぎれて解決する手立てが発生しないか検討して、解決できるよう何かでっち上げて(笑)、そのまま全員巻き込んでドロドロ対決する感じに昇華するのが良いかと思います。

 小クライマックスの程度で済む場合には、そこでセッション終了にはせずに、そのまま話を続ける手もあって、見極めが必要です。

 ということで


・深淵初心者の場合は、シナリオで1個大クライマックスを準備してプレイするのが手軽でお勧め
・深淵上級者の場合は、まあ何でも好きにやってください。クライマックスを1個に絞る必要すらないっすよ?


という感じになります。

--
3.「クライマックス」の決着の付け方
 敵がいて、倒したら終了で済めば単純明快お気楽極楽なんですが、深淵の場合にはよく、ドロドロした展開になります。戦闘で決着がつけばましな方で、1個巨悪と思われる敵を倒したら、敵が倒れて勢力分布が変わった間隙を縫って別のラスボス2がムクムクと生えてきて第2の闘争になだれ込むこともありますし。なので、セッションラストのクライマックスは長めに時間を取っておいた方が無難です(運命の配置次第ではありますが)。

 一応、深淵では古来から、


「コンベンションで時間内に終わらなかったら、
 龍がやって来て全てを燃やしつくし、
 結末は闇に葬られる」



という、裏・公式ルールがありますので、闇に葬ってください(笑)。何か言いたいことがあれば、打ち切り漫画ネタみたいな話なんかをエピローグで語ってもらいましょう。

 この辺のハンドリングはシナリオクラフトの「デウス・エクス・マキナ」なんかが処理として似てますので参考にされるとよろしいかと。あっちの方がパクッたんで(笑)、心おきなく「本家」としてやってもらって構いません。GOGO。

 なんていうか、既にあるテクニックを別のところからパクって、大層な名前を偉そうに付けるの好きですよねえ。

 ああでも、大元はレレレかも知らん。「テープを燃やす」ってやつね。

--
4.願望の達成と代償
 クライマックスの願望の達成のさせ方ですが「PCが願望にふさわしい代償を払ったと思ったらそこで達成にして良い」という観点で達成できたか/できないかを判断してください。

 「代償」の

・「重み」:どれくらいやったら代償を払ったと認めるか?
・「種類」:どういうものを代償と認めるか?

を考えてください。GMの価値観で、重みが軽くなったり重くなったり、種類も幅広くなったり、狭くなったり変わりますが、できれば

・1セッション内では基準を統一する

のが望ましいです。あるPCは簡単に望みがかなったのに、別のPCがものすごい大変だったりというのは不公平でしょう?なので、なるべく均等に割り振るようにしてください。達成できなかった人はあしからずということで。

 深淵の世界観で重要なのは


・何かを得るには必ず何か代償が要る


という、重み、価値観ですので、そこんところのバランス感覚を意識して調整するよう配慮すると、より深淵らしい雰囲気を出せると思います。代償0で目的達成出来ちゃうのは深淵らしくないかなあと。


以上こんなところで。

基本要素はだいたい語り終わったと思うんですけど、次回以降は細かいテクニックとか各論を語りたいと思います。次は、魔族/龍/魔剣/魔法の品のハンドリングの辺を語ると良さげですかねえ。

それでわ
[PR]
by namizusi | 2009-12-09 20:33 | 深淵


<< ストーリー分岐管理について:(... 深淵の遊び方:死生観について:... >>