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TRPGにおける「物語の進展」の表現方法の発展:(・_・)

 TRPGにおける「物語の進展」の表現方法の発展についてのメモ書き。



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1.構成の変化
1)行って帰る構成
 拠点を出発して、ダンジョンに潜って、適当にどこかで切り上げて帰ってくる。

・PL主導的
・クライマックスに着く前にPCが個別目標で満足するとか、リソースが尽きて帰ってしまうことがある

・進捗:明確
 (ダンジョンマップ=進度)
・エンド:不明

2)クライマックスの明示化
 クライマックスをシナリオ・システムで規定し、それをクリアしたらセッション終了とする。

・GM主導的
・セッション中の最大イベントを確実にプレイできる(これをクリアしないと終了しない)
・話がどこまで進んだかはGMの胸先三寸で、PLが展開をショートカットするとか、あるいは回り道をするとかは、実質不可能/無意味化される

・進捗:不明
・エンド:明確

3)進行度合いの明示化
 話がどれくらい進んだかが明示される。

・進捗:明確
・エンド:明確

・流動ポイント型
 ・ランダム
  ・水戸黄門TRPGのヒーローポイント(一定ポイントたまったら印籠が使えるように)
  ・シナリオクラフトのシナリオフラグ
  ・Mouse Guardのミッションクリアポイント

 ・申告制
  ・Aマホ

・固定構成型
 ・月夜埜綺たんのシーン構成(不完全)
  エンドが未定義

 ・シノビガミのサイクル
  エンドが明確化

 ・ハンターズムーンの構成
  各サイクルに「意味」が付与

 ・~の調査進捗
  各ポイントのリアクションにバリエーションが付加

・ファミリーズ!
 も、この辺に入るはずだけどどの分類になるか手元に資料がないのでわからんw
 →ファミリーズ!は、
  ・獲得したトランプのカード枚数で進捗を表現
  ・ミッションクリアに必要とされるカードのスートで、大雑把にミッションクリアに必要なアクションが限定される
  ・最終的にどのスートのカードが何枚揃うとミッションクリアか明確にされている(エンドが明確)

・まとめ
・進捗:明確
・エンド:不明
 ↓
・進捗:不明
・エンド:明確
 ↓
・進捗:明確(単純数値)
・エンド:明確
 ↓
・進捗:明確
  →具象化
   例:霊障都市
  →バリエーションの多彩化
   例:物語の進度を表すパラメータがヒーローポイントとして使える(バニラのお菓子配達便!)
・エンド:明確

という発展をしている。

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3.進展までの場面構成

導入
├──┬──┬──┬……
場面 場面 場面 場面
├──┴──┴──┴……
進展

というような構成になります。

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3ー1.進展の主体
 ・受動的
  ・GMが決める
   ・シナリオで決まる
  ・システムで決まる

 ・能動的
  ・PLが決める

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3ー2.進展に伴うPLの欲求
 1)能動的欲求
  ・アクションしたい
   →雑魚戦
   →ミッション/判定/チャレンジ
   →会話したい(対NPC、対PC)

  ・リアクション
  ・達成感

  ・欲しい
   →アイテム
   →金
    →→PCを強化できる?

 2)受動的欲求
  ・知りたい
   →情報収集

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3ー3.場面の提供元
 ・シナリオ
 ・システム(ランダマイザ)
 ・PLの申請

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3ー4.進展させない(まだぐるぐるしたい)境界線/モチベーション
 (優先順位順)

 1)報酬が得られる
 2)もっと何かしたい
 3)もっと知りたい

この辺の欲求が減退すると

(特徴
 ・基本的に単調減少
 ・能動的欲求 > 受動的欲求)

・まだ話が進まないよ!→ストレス

となる。

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3ー5.進んでるかどうだかわからない
 これもストレスに。

 →明示化で解消
 →エンドが見えてるとなお良い

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4.情報収集をより楽しくする方法
 ・得られる情報を(PLから見て)面白い内容にする
 ・情報収集をしてくれたという労力に対して報酬を出す

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5.分析
 ・中盤の場面はPLが提示してもよい。全部PLに考えてもらっても良い。
  →導入・クライマックスの2点定義だけでセッションをコントロールする方式の模索

 ・PLの欲求の測定
  ・アクションしたい欲求
  ・知りたい欲求
  が、各場面でどれだけ消費されていくか? に留意。

  ・能動的欲求、受動的欲求は別ベクトルなので別々に評価

  欲求>必要な場面量

  になるとストレス化するので「報酬」でバランスを取る。

  ・報酬
   ・進捗が見えるという情報:価値低
   ・情報:価値低
   ・世界観的に有意味な報酬
    金銭、アイテム:価値中
   ・ルール的に有意味な報酬
    ヒーローポイント:価値中
   ・自己実現:価値大

  ・アイテム・金銭が抽象化されたシステムでは金銭、アイテムによる報酬は効果を出しづらい。そういうときは抽象的な報酬を使う(ルールがあればそれを利用)
  ・抽象的な報酬
   ・人間関係
   ・フラグ
   ・経験、思い出
   →カードやマーカーで明示すると効果的

  ・何を得たかはPLに決めてもらう
  ・ランダマイザで抽象的な報酬を表現→Wローズ

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6.一本道シナリオ?
 一本道シナリオでは、

 場面が終わる=話が進む

 となる。単方向分岐シナリオも同様。
 あと何場面でクライマックスに入る?制限時間の明示等。制限時間で区切るシナリオも同様。

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7.アイデア
 ・話が一定量進んだらイベント発生する。
  ・シナリオで規定
  ・ランダマイザ
  ・ゲーム状況が変化する

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8.個人的意見
 ・この辺は今まさに絶賛発展中
 ・FS=セッション進行というフレームワークを提示すれば良いのにねえ
 ・情報だけもらっても大して嬉しくない。報酬をくれ……ただ、適度に強すぎず、弱過ぎない報酬というのはバランス的に難しいかもしらん。報酬はシステムで規定されるとGMの準備が楽でアドリブしやすくなる
 ・アジャイラー的には、進捗が明示される方が明示されないよりも良いに決まっている。アカウンタビれ!



こんなところで。
by namizusi | 2010-12-09 01:00 | TRPG


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