『運用ルール(補助輪)』と『選択ルール』の違い:(・_・)

 前の記事の関連でTRPGで扱われる「ルール」の分類について整理しようかと。



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 「ゲーマーズ・フィールド 16 Season Vol.3」で「GMがルールを変えて良い」という話と「なるべくルールを守る」は矛盾してるわけではない?(ゴニョゴニョ)とかいう謎な記述があって面白かったんですけど、いや、矛盾してるし!、実害が出てる? という話もありますので(あくまで噂です)、そういう夢物語はさておきまして、現実的に「GMがルールを改変しても良いか?」の基準の明確化のため、現状のTRPGルールの分類と、それぞれの対処を検討してみたいと思います。

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1.TRPGルールの3分類
 下記の3種がある。

 1)コア・ルール
 2)選択ルール
 3)運用ルール(補助輪)

 ここで特筆すべき点は「運用ルール(補助輪)」という枠組みのルールが出来ているということです。TRPG黎明期には、これはありませんでした(……と思ったら「コーラー」という運用ルールがあったのだった。あれは初期しか使わんルールだった)。しかしTRPGではゲームの境界があいまいなため、運用で遊ぶための枠組みを構築する必要があって、昔はそれぞれのローカルでユーザががんばって作ってたのですが(ブームも手伝ってそれでも乗り越えて遊ぶ強者がいた)、最近はそこまでコストはかけずにサクッと核心の遊びをしたい、ということで運用ルールまでルールブックに明示されるようになったという経緯があります。

 そういうのは「補助輪」と言って、すでに自分のフレームワークを構築済みだったユーザからは蔑視の対象となったりなんかしましたが、現状を見るに「補助輪」は必要だったのだ(特に初心者向け)と言えるかと思います。

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1-1.コア・ルール
 該当システムのゲーム性の核となるルール群。

 ・戦闘ルール(生死判定)
 ・システムのメインギミック

 などから構成される。
 基本的に

・「GMによって勝手に改変されるとゲーム性が破壊される」
・誤解の発生しやすい記述で、セッションでこじれることがある(笑)
・データ量が膨大で検索性が良くないシステムだと途方に暮れることがある(笑)

 ということで、ここは製作者さま側が頑張られるところかと思います。正直、昔のシステムでは

「ルールの出来の悪さを誤魔化すための方便」

ではなかったのかと言いたくなったりしますが、しませんか。
 提案としては

・誤読の少ないルール記述の仕方をしましょう
・用語は統一しましょう
・目次が洗練されると嬉しいなあ
・索引が洗練されると嬉しいなあ
・最終防衛ラインとして、電子書籍化&全文検索機能があると嬉しいなあ

というところが満たされると助かるかなあと思います。ユーザ側で出来ることとしては

・自炊して自前で電子化してしまえ
・付箋を貼ります?
・ルールを解体分割改造しますか?
・1人1冊ルール

つーくらいでしょうか。

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1-2.選択ルール
 サプリメントなどで付加されるルール群。基本ルールにすでに選択ルールが載ってる場合もあります。
 特長は

・選択ルールなしでも遊べる
・ゲーム上の選択肢を広げる効果がある(その分煩雑になる場合もあり)
・ゲームバランスが変わる

というところです。「選択ルールなしでも遊べる」ので、このルールがGM裁量で削除されたり改変されてもコア・ルールに比べて影響が少ないことになります。ただ、選択ルールによって「ゲームバランスが変わる」特性を生かして極端に尖ったキャラを作ってくる場合もあるので、そういうときは要注意ですかね。

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1-3.運用ルール(補助輪)
 特長は

・最初は採用した方が良い(基本の回り方の把握のため)
・慣れてきたら外しても良い

というところになります。「選択ルール」が

・最初は使わない→慣れてきたら採用

というライフサイクルなのに対し、この「運用ルール(補助輪)」のライフサイクルは

・最初は使う→慣れてきたら外しても良い

という具合に、まったく正反対の導入のされ方をされるのが特徴です。

 最初は使うけど、慣れたら要らなくなって使わなくなる(かもしれない)という流れが、まさに「補助輪」と言われた由縁でありますが。

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2.TRPGルールのライフサイクル
 こんな感じですわー。

・初期
 ・コア・ルール 使う
 ・選択ルール 使わない
 ・運用ルール 使う

・中期
 ・コア・ルール 使う
 ・選択ルール 使う?
 ・運用ルール 使う・改造・使わない?

・末期
 ・コア・ルール 改造?
 ・選択ルール 自作?
 ・運用ルール 使う・改造・使わない?

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3.余談:ハンドアウトの無いシナリオ
 運用ルールの一つに「ハンドアウト」というものがあります。
 僕は好きなんですが、嫌いな人も良く見かけますが^^;、「ハンドアウトの無いシナリオ」というのをイメージ出来ますでしょうか?

 最近個人的に「GMのエゴ(作り)の無いフラットなシナリオが、結局GMしてて楽ちんで(シナリオ作成の手間が省けるし)、PLの創造性を引き立てるのに良い」と思ってます。コストパフォーマンスも良い。システムで提示されるイメージそのままの、(GM側からの)捻りも何もないシンプルなシナリオこそがPL側から好きに弄れて楽しい。インストも早い。

 どういうシナリオがそういうシナリオかというと

「ハンドアウト無くしても回るかどうか?」

 で判定することが出来ます。
 例えば下記の形式のシナリオは、ハンドアウト無しでも容易に回すことが出来ます。

・依頼型シナリオ
 何をやって欲しいかは依頼するんで

・巻き込まれ型シナリオ
 先がどうなるかわからない方がむしろ良い

 あとはまあ、

・セッション中にPCに目的を設定する(神様なんかが介入して)タイプのシステム

 も、ハンドアウトがなくても回ります。ALSの「クエスト」とか、バルナクロニカの「光の聖霊のお告げ」なんかがそうです。バルナクロニカの最初のシナリオなんかは、むしろハンドアウトがない方が良いくらいだったりします(どうせ「光の聖霊のお告げ」で使命を押し付けられるので)。



そんなところで
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by namizusi | 2012-03-12 21:34 | TRPG


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