「ヱヴァンゲリオンQ」考察(与太)メモ:(・_・)

何気に観ておりますが、ネタバレ感想自粛っぽい雰囲気なので、こちらでこそっと書いておきます。
(以下ネタバレ注意!!!)



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1.印象
 ぶっちゃけ、『スターウォーズ エピソード5「帝国の逆襲」』かなあと思いました。
 スターウォーズ エピソード5は、エピソード4・5・6がセットで話・エンタメとして完成するので、あくまで途中かけで、数々の謎が提示され、主人公が苦境に陥ったまま尻切れトンボで終ります。
 パターンとしては最終話で、その辺の謎とか苦境が解消されて、最終的に主人公が納得いく感じに終れば正統的エンタメであろうと。

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2.エンタメとして「生きて」いる
 確かにダウン傾向な話なんですけど、TV版と比較すると全く逆ベクトルの話になってると思います。

・TV版の場合
 主人公が希望を持ちそうになった瞬間毎回毎回悲劇が起こって絶望にたたき落とされる(酷いw)。

 ぶっちゃけ、TV版は完全に絶望の物語で、エンタメじゃないと思うんですよ。

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 ハリウッド的エンタメ物語の基本構成は

1)主人公の『現実』の苦境―苦境打破の物語
2)主人公の『精神』の苦境―苦境打破の物語

という2つの物語が展開するのですが、1)はハッピーエンドにならないことがあります。アメリカン・ニューシネマとかの流れの諸作……「明日に向かって撃て」「真夜中のカウボーイ」とか、あるいは「風と共に去りぬ」もそうなんですけど、もっと昔だと「アーサー王物語」とか。

1)『現実』をハッピーエンドにしない方式というのは、「2)主人公の『精神』の苦境―苦境打破の物語」=「主人公の生き様・成長」を強調するためにあります。現実がうまく行こうが行くまいが、とにかく「こう生きると決めたのだ!」という決意・成長が清々しい。それをより強調するには、むしろ主人公の願望が現実には叶わない方が、よりクッキリ、「生き様」それだけが屹立する。そういう表現形式かと。

1)が普通にハッピーになるのは古式ゆかしい普通のエンタメですので解説略。

いずれにせよエンタメで重要なのは


・「2)主人公の『精神』の苦境―苦境打破の物語」が、ハッピーエンドにならなくてはならない


ということだと思います。これは、他者に認められるかどうかではなくて

・他者に認められるかどうかなんて知ったこっちゃなくて、とにかく自分はこうするんだと思い定める(だから、その結果どうなったとしても悔いはない)

つーことです。
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 翻ってTV版のエヴァンゲリオンを見ますと、全然全くそんなところまで到達しておらず、改訂版エンドでも心の中の世界で他者に認められたという夢を見るという、結局、成長も、自発性のかけらもないエンドとなっておるわけです。よってMy定義では、あれはエンタメじゃありません。

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・ヱヴァQの場合
 一方、ヱヴァQは全然違います。主人公は常に(間違いだらですが)自発的に「こうする」と決めて動いています。しかし、現実とのギャップで行き先を間違って、実は自分のせいで世の中酷いことになってることを知り、落ち込みます。
 ヱヴァQで重要なのは

「主人公は間違えるが、これ以上行ったら絶望するしかないという一歩手前で、周りがギリギリ支えてくれている(最後まで)」

ていうところです。

 TV版と同じくカヲル君は首チョンパで死んでしまいますが(酷いwww)、TV版では

・直接手を下したのはシンジ
・せっかく自分の理解者に会ったと思ったのに、自らの手でその希望を摘み取る

ということで、カヲル君によって、あわい希望が絶望へと塗り替えられたのですが、ヱヴァQでは

・直接手を下したのはシンジではない
・シンジの死を身代わりになって救ってくれたのはカヲル君
・結果、4thインパクト(世界の崩壊)は防がれた
 (これが阻止できなかったらさらなる絶望が)

……という感じに、ギリギリ修復不可能な絶望の一歩手前で救われます。

 ヱヴァQは、徹頭徹尾こんな感じで、ミサトさんもなんだかんだ言いながら、シンジを殺すことをためらい、最後の決戦で4thインパクト阻止に一役買いますし、アスカは相変わらず文句言いつつシンジを導きますし、レイも人間的感情の目覚める気配がありますし、まあそんな感じで周りに救われ続けます。カヲル君に至っては「自らの死によって主人公を救う」という典型的ヒロイン(笑)の役割を演じています。

 まあ、一昔前の物語と比べると男女関係がひっくり返っている(主人公除く)のが、時代性というか面白いところと思いますが。

 ヱヴァQのプロットというのは実に単純で、とにかく猪突猛進で間違いばかり犯し続ける主人公(シンジ)を、周りがフォローし続ける話だと思うんですけど。

 というわけで、ギリギリまだ絶望しきってないので、このあと大団円が来れば普通にエンタメとして機能する状況と思います。そのギリギリのラインは巧妙に堅持されている。

 ここを守らない、昔のTV版と同じノリだったとしたら4thインパクトが起きてまた世界が滅びました~というエンドにしたと考えられます。しかし、そうはなりませんでした。

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3.つづく展開(予想)
 ということで、次こそ正しい道を見いだして、主人公復活して頑張るのがエンタメとしては順当な展開と思いますが、どうなりますかね~。次が楽しみなところです。

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4.ヱヴァはエヴァの続きである仮説
 ……というのは、もうすでにどっかに流れてるかも知れないんですけど、時系列的には

1)エヴァ(TV版)
2)エヴァ(映画) ←現実の14年前
3または1’)ヱヴァ(序) パラレルワールド、または夢
4または2’)ヱヴァ(破) パラレルワールド、または夢
5)ヱヴァQ エヴァの続きであると同時にヱヴァの続き ←「14年後と言われる」
6)真のエンディング?

っつー構成になってるんじゃないでしょうか(適当)。旧エヴァで精神的成長のできなかった主人公が、ヱヴァを経て前向きに成長したものの、現実の壁にぶち当たり、失敗続きなのを周りにフォローされてされまくって(Q)、最後に自立できると良いなあってー構成を、昔のエヴァの構成を取り込んで上に被せることで、エンタメとして包み込むようにして包含するというか何というか(わけわからんw。


以上、与太話終り。
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by namizusi | 2012-11-28 02:47 | ストーリーメディア


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