ぼちぼちマジックデュエルズ:覚醒コントロール(1):(・_・)

 今回はMD環境における「覚醒コントロール」について。

メイガン・ペリオットの「バント『覚醒』」
バント覚醒コントロール
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:青緑覚醒(スタンダード)

 この辺が参考になりますか。
 最新の青緑覚醒デッキが、かなりとんがってて面白いと思います。「覚醒コントロール」と言ったら《ハリマーの潮呼び》とか、白混ぜて《次元の激高》とかが入ってるもんだと思ったら、それは抜いて、とにかく《風への散乱》《水の帳の分離》を4枚ずつ入れてハメ殺す構成になってますね。なるほどろ。




1.レシピ
 何となく61枚デッキになっております。

・クリーチャー(12)
《ヴリンの神童、ジェイス》1
《巨森の予見者、ニッサ》1
《跳ねる混成体》3
《塔の霊》2
《ウラモグの回収者》2
《ムラーサの緑守り》1
《忘却蒔き》1
《絶え間ない飢餓、ウラモグ》1

・呪文(25)
《掴み掛かる水流》3
《時間の把握》2
《風への散乱》2
《呪文萎れ》4
《沿岸の発見》2
《ムウォンヴーリーの酸苔》3
《深海の王、キオーラ》1
《次元の激高》2
《悲劇的な傲慢》1
《天使の布告》2
《水の帳の分離》1
《ニッサの復興》2

・土地(24)
《平地》2
《島》4
《森》3
《伐採地の滝》2
《梢の眺望》2
《大草原の川》2
《内陸の湾港》2
《氷河の城塞》2
《陽花弁の木立ち》2
《進化する未開地》3

2.「覚醒コントロール」の特性
 覚醒コントロールデッキの動作を理解するにあたって、「覚醒コントロール」系デッキの特性をわかっておくと良いかと思います。

1)インスタント・ソーサリーのリアニメイトデッキである
 上の青緑覚醒では振り切って《ハリマーの潮呼び》がなくなっておりますが、基本的には覚醒コントロールというのは強力なインスタント・ソーサリーをリアニメイトして連打するデッキだと思います(私見)。《風への散乱》でカウンターが連打されるのも嫌らしいし、《次元の激高》が連発されるのも強烈。
 《ハリマーの潮呼び》は、残念ながらMD環境では「自軍の全クリーチャーが飛行を持つ」というのが強烈すぎるので収録されておりませんが……ていうか入ってたらみんな使うわ! って状況になってたと思いますが、代わりに何を使うかといったら《ヴリンの神童、ジェイス》《ウラモグの回収者》《ムラーサの緑守り》になります。《取り憑かれたスカーブ》も同様のことができますが、今回のデッキの色的に入っておりませぬ。《ハリマーの潮呼び》が3マナで済んでたのが5マナ程度に重くなるんですけれども。MD環境は比較的展開が遅い環境ですので、これでも何とか回る。
 「インスタント・ソーサリーのリアニメイト」というコンセプトはMD環境の特性とも合致してると思ってて、MD環境では強力なレア・神話レアが1~2枚しかデッキに入れられません。しかしそういう枚数の少ないカードに依存したデッキを作りたい場合にどうするか?

 インスタント・ソーサリーの再利用カードで再利用して何度も使えばよい。

という考えです(同様のことは、通常の、クリーチャーの、リアニメイトデッキでも言えます)。で、そもそもその1~2枚しか入ってない強力カードをどう入手するか? については、ドローサポートでデッキを掘り進んで何とか手に入れると。
 マナが重くなった代わりに《ハリマーの潮呼び》ではなく他の再利用カードを使うことにしたメリットもありまして、覚醒でないインスタント・ソーサリーも再利用できるようになるんですよね。そうすると、例えば、《ムーウォンヴーリーの酸苔》を何度も再利用して土地破壊しまくる、というような芸当も行うことができるようになります。《天使の布告》で追放しまくるのも可能。
 なので、このデッキがうまく回ると対戦相手をハメ殺す展開になりがちなのがアレだったりするのですが(友だちなくす)。

2)マナ・土地が大量に要る
 「覚醒コントロール」では覚醒能力によって土地をクリーチャー化して相手を攻撃します。まず覚醒能力で土地をクリーチャーにするのにマナが最低でも5必要になります(紙の世界だと最低4マナ)。呪文を使ってその場で即攻撃したいのであればさらにプラス1マナ必要。
 この時点で、もう速攻系とはマナの感覚が全く変わります。
 加えて、土地をクリーチャー化するということは、クリーチャー除去で土地が破壊されるリスクが発生するということです。
 土地というのは基本、毎ターン1枚ずつしかセットできませんので、それが破壊されてしまうのは、それだけで大きな痛手となります。
 ましてやMD環境では《ムーウォンヴーリーの酸苔》が蔓延して土地破壊全盛ですので、相手に緑が入っていたら十中八九破壊される可能性が高く、とても不安定な状況です。何らかの防御策が必要となります。

2-2)土地・マナ加速が欲しい
 現状蔓延する土地破壊に対する対策の一つが「土地加速」で、通常1ターンに1枚しか土地を出せないと言いましたが、1ターンに2枚以上出せるようにすればいいんです! 上記の参考サイトでも土地・マナを加速するための軽量クリーチャー、インスタント等が多数投入されています。あーうん、入れるよねーって感じ。
 土地・マナを高速展開することで《次元の激高》《水の帳の分離》などの即死級覚醒魔法を覚醒コストで唱えられるようにして、相手をハメ殺すのが「覚醒コントロール」の基本的考えになります。
 残念ながらMD環境ではマナ加速するための軽量マナクリーチャーが現状いませんし(一時マナは得られるけど)、土地加速カードもごく限定されています。
 朗報としては4月のアップデートで《ムーウォンヴーリーの酸苔》が抜けて《爆発的植生》が導入されるところでしょうか。レシピではマナ加速のために《ムーウォンヴーリーの酸苔》を入れてますが、これを使っても1ターンに1マナしか延びないわけで、本来の「覚醒コントロール」としては《爆発的植生》で2マナ延びてくれた方が早く覚醒魔法をぶん回せるようになって嬉しい! というところがあります。4月以降「覚醒コントロール」が流行ってくるかも?

コラム1:土地加速カード
 個人的評価もつけておく。土地を引くカードじゃなくて、土地を即座に出せるカードです(重要)。色々試した結果、《ムウォンヴーリーの酸苔》《ニッサの復興》を入れております。
 「マナ格差」は土地およびその他のアドバンテージの総量の目安です(体感)。

<1>《白蘭の騎士》★★★☆
 マナ格差+1.5くらい。
 白の優秀クリーチャー。先攻後攻のマナ差をひっくり返せるので、色が合えばとりあえず入れておいて損はない。ゼンディカー環境では2色土地も引っ張ってこれるのが超優秀。ただ、今回のデッキは序盤で青青・緑緑を出したいので、白白はあきらめて入れておりませぬ……。

<2>《精霊信者の覚醒》★★★
 マナ格差+0.3×(ターン数-1)くらい。
 「撤退コントロール」とかだとデッキの半分が土地だったりするので、係数0.3を0.5くらいに換算しても良いかも。
 緑ソーサリー。非基本土地も引けるのが優秀で、土地比率の高いデッキだと良い働きをしてくれますが、今回はテンポ的に合わなくて割愛。

<3>《成長のうねり》★
 マナ格差+0.5くらい(てきとう)。
 手札を2枚失って1枚土地加速する案配なので。
 展開を超高速化してくれるカードで速攻デッキだとかなり強烈だと思うんですが、同時に高速で手札消費していきますので補充方法も確保したい感じ。《ネクロポーテンス》とか欲しい(ない)。

<4>《自然の繋がり》★★
 マナ格差+1。
 上記の青緑覚醒デッキでも使われてます。好きな色の土地をインスタントタイミングで出せるのがよい。爆発力はないので補助でジワッと効くくらいの感じ。

<5>《ニッサの巡礼》★★★
 マナ格差+1.5。
 実質2マナ増えるわけで強烈。ただし緑マナ偏重にしないと十分に生かせないのが悩ましい。

<6>《ムウォンヴーリーの酸苔》★★★★
 マナ格差+2。
 相手の足を引っ張って実質2マナ格差を確保する。2色土地を引っ張ってこれるのも強い。土地破壊で、単純に相手の危険土地を壊せる(ならず者の道とか)のも優秀。
 現状のバランスだと入れんとしゃーないなーっていう。

<7>《ニッサの復興》★★★★★
 マナ格差+3。
 さすが、プレーンズウォーカーの名を冠した大マナ・レア・ソーサリーなだけありまして、序盤のライフ喪失を回復しつつ爆発的なマナを生み出す準備ができます。土地加速のエース。
 《ムウォンヴーリーの酸苔》→《ニッサの復興》→ウラモグ=サンと、つながると美しい。

<8>《巨森の予見者、ニッサ》★★★★★
 マナ格差+1 or たくさん。
 土地加速したいデッキのエース。3ターン目に出して酸苔確定するか、7ターン目に出してプレーンズウォーカーになるか、状況を見て選択。《掴み掛かる水流》で手札に戻して再利用するのもあり。

<8>《隕石》★☆
 マナ格差+0.8。
 アーティファクトのマナ。場に出たときに2ダメージ。
 ぶっちゃけ、重い、遅い、手遅れ、って感じで任意の色が出るのはいいんですけど5マナ段階で2ダメージ出しても今さらよのうっていうのと、5マナも使ってたった1マナしか増えないし、動かし始められるのが次のターンからで1マナ増やすだけだったら《自然の繋がり》の方が断然優秀と思いますが何か。アーティファクトなのも専用除去の格好の的になって悩ましい。

コラム2:《空中生成エルドラージ》
 マナ加速するのに&青色を使うのであれば《空中生成エルドラージ》も検討に値します。とても優秀なクリーチャーです! MD環境ではプレーンズウォーカーの除去が難しいという問題があり、その対策の一つとして「飛行クリーチャーを並べる」というのがあります。青色を使うなら、常に入れるかどうか考えるとよいかと。
 今回は、マナも欲しいけど土地も欲しい、ということで最終的に抜きました(覚醒で土地が除去されやすくなるのもあって)。
 他にもエルドラージトークンを出すカードが各種ありますが、今回は入れておりません。防御系カードだと《逆境》を1~2枚入れておく手もありますか(インスタントでもあるし)。

コラム3:土地ドロークリーチャー
 土地を引くクリーチャー《門を這う蔦》《巡礼者の目》を入れるとマナ供給が安定して悪くないですけど、結局、ほぼ攻撃の役に立たないのと、土地を手札に引くのは、3~4マナ出たところでさらに土地を延ばす段階でやっと使える感じで遅い。本稿のデッキでは3マナ時はカウンターを絶対的に構えたいので《巡礼者の目》は抜けました。《門を這う蔦》も、《時間の把握》の方が土地&カウンターを準備できるし、あとで再利用も可能で、デッキのコンセプトに合ってるということでそちらを選択。

コラム4:《深海の王、キオーラ》
 疑似的土地加速。
 デッキに1枚しか入れられませんが強いです。疑似的に1枚土地加速してるのと同等の効果があり、5ターン目に《ニッサの復興》を撃って、6ターン目にウラモグ召喚が確定します(なんじゃそらー!!!)。
 加えて、土地1枚あればダブルシンボルがバリバリ使えるんですよね。
 あとはまあ、ー2能力でクリーチャー&土地を引くのも有効。墓地に落ちたインスタント・ソーサリーも再利用可能ですので。
 覚醒デッキとは相性抜群で、土地クリーチャー&普通の土地をアンタップすれば2マナ加速が実現します!

 ……上記の土地加速系カードの選択は、好みとか思想の問題なので、自分のテンポに合ったマナの供給方法を選ぶと良いかと思います。

2-3)カウンターが欲しい
 土地破壊のもう一つの対策は、青のカウンターです。幸い、強力な覚醒カードは青色に多く揃ってますし、元々必要マナが多くて序盤は防御するデッキですから、カウンターを多めに入れるのは理にかなってると思います。
 加えて、上の青緑覚醒デッキみたいに《風への散乱》でカウンター&覚醒→さらに《水の帳の分離》で土地を9/9クリーチャーに育てて2連続アタック! というのが勝ちパターンの一つになります。

3)大型クリーチャーが簡単に作れる
 覚醒コントロールの特性の一つは、6/6、7/7、8/8~クラスの大型クリーチャーが簡単に作れるところにあります。覚醒魔法を同じ土地に対して2回以上唱えることで容易に除去しがたい大型クリーチャーがサクッとできます。対戦相手が、青のバウンス、黒の1発除去、白の《復仇》《天使の布告》などを持ってない限り、そうそうやられません。無理矢理除去されたとしても相手は2枚以上のカードを消費したりしてアドバンテージが稼げます。そして、覚醒魔法は、クリーチャーを作る以外に別の効果を必ず持ってますので、その時点でアドバンテージが稼げています。
 回れば強い!(除去されやすいけど)
 同じ土地に重ね掛けできるというのは、最初にAIがやってきて、

「4/4クリーチャーができちゃったかー、《完全無視》もできんしどうしたもんか……? あれ、なんか8/8クリーチャーになっとる!!!(ぎゃあああああ)」

……て感じにハメられて気付いたのが最初ですが、とにかく、わざわざレアで強いクリーチャーを入れるまでもなく、普通のコモン・アンコモンの覚醒カードを使うだけで緑の大型クリーチャーと渡り合えるクラスの、でかい奴がすぐできる。
 通常、クリーチャーの展開というと、横にクリーチャーの数を増やして数で勢力を増強していくことしかできず、だからこそクリーチャー自体を強化するエンチャント系や単体の強クリーチャーが貴重になってくるのですが、覚醒デッキでは、クリーチャーを横に展開する(数を増やす)のも、縦に展開する(クリーチャー強化する)のも、状況を見て自在に選ぶことができます。
 この柔軟性が強みの一つとかと。
 ……実際は、土地クリーチャーを1体に絞るか、2体に分けるか、というくらいの選択ですけれども。あんまり数を増やしすぎると赤系の全体魔法等で一掃されたときに、マナまで足りなくなって苦しみます。
 あとほかに、土地クリーチャーは微妙に除去魔法の対象になりづらい……特に全体除去の対象外になることが多いという特性があって、それで難を逃れることもしばしばあります(青の《分散》とか《次元の激高》とか《悲劇的傲慢》とか《抑制する戒め》とか《変異の波》とか)。

3-1)CIPクリーチャーとしての覚醒
 CIPクリーチャーというのは場に出たときに能力を発揮するクリーチャーの総称ですが(Come Into Playの略)、覚醒カードはCIPクリーチャーと同じような動きをすると考えられます。呪文の効果を発揮してから3/3とか4/4クリーチャーを作って攻撃を仕掛けられるわけでして。
 そんなわけで、覚醒カードがどれくらいの強さかの目安としては、CIPクリーチャーと比較してみるのが分かりやすいと思います。たとえば、《掴み掛かる水流》は、比較対象がいっぱいありますけれども、

・《掴み掛かる水流》
 6マナ3/3速攻 or 5マナ3/3タップインクリーチャー。または、場のクリーチャーを+3/+3。対象クリーチャー1体を手札に戻す。青1マナで使用時はクリーチャー召喚できない。

・《乱動の噴出》
 7マナ4/4速攻 or 6マナ4/4タップインクリーチャー。または、場のクリーチャーを+4/+4。対象クリーチャー1体を山札に戻す。3マナで使用時はクリーチャー召喚できない。

・《分離主義者の虚空魔道士》
 4マナ2/2クリーチャー。対象クリーチャー1体を手札に戻す。クリーチャーは必ず召喚。必ず4マナ必要。

・《霞の徘徊者》
 4マナ3/2クリーチャー。追放カードをコストとして1枚払えば、対象クリーチャー1体を手札に戻す。クリーチャーは必ず召喚。必ず4マナ必要。

という感じです。
 1~2マナ重い代わりに、3/3にパワーアップして相手のブロッククリーチャーを手札に戻しつつ速攻もかけられてなかなか強い上、《掴み掛かる水流》のとりわけ柔軟性が効いて強いところは、自分のCIPクリーチャーにもたった1マナで打てるところで、たとえば《ムラーサの緑守り》を手札に戻して《次元に激高》を撃ち、再度《ムラーサの緑守り》を呼んで《次元に激高》を手札に戻す、とかいうエグいプレイがグリグリできます。
 個人的に好きなのは、ウラモグで攻撃した後、手札に戻して再度召喚、土地2枚追放してハメ殺す、とかですね(邪)。
 同様に、《沿岸の発見》の場合は、

・《沿岸の発見》
 7マナ4/4速攻 or 6マナ4/4タップインクリーチャー。または、場のクリーチャーを+4/+4。2枚カードを引く。4マナで使用時は手札を引くだけ。

・《エルフの幻想家》
 2マナ1/1。1枚カードを引く。

・《塔の霊》
 4マナ2/2飛行。2枚引いて1枚捨てる。

 費用対効果はどんな風に感じられますでしょうか?
 以上で、覚醒コントロールの特性の解説を終わります。


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by namizusi | 2016-03-25 07:16 | マジックデュエルズ


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