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運命を切り拓く力(5)

 今回は2種類の「葛藤」について説明する。これへのレスかな。

1)メインの葛藤
 メインプロットの葛藤のことである。たとえば恋愛もの漫画で主人公とヒロインの恋がうまく行くかどうか?というのがメインプロットの葛藤。この「葛藤」を面白くするポイントは

・可能な限り解決まで長く引き延ばすこと
・徐々に前進すること

である。

2)サブプロットの葛藤
 大ボスを倒す前に中ボスを倒そうとか雑魚を掃除しようとかそういう細かい障害のクリアのことである。こちらのポイントは

・重さに応じて程々に手際よくクリアされること
・クリアまでの時間がストーリーのテンポとなる

3)メイン/サブの葛藤の混同
 こちらでちょっとおかしいのはメインとサブの葛藤を混同しているっぽい点である。結局SSS形式でもメインの葛藤は先延ばしにしてクライマックスまで引き伸ばしている。これは「葛藤形式(名称が良くないと思うが)」でも変わらない。SSSの形式が「メインの葛藤はこうですよ~。でもそれはちょっと脇に置いて寄り道しましょう」と、脇をクルクル回している間に徐々にメインの葛藤にアプローチしているのに対して、「葛藤形式」ではいきなりメインの葛藤に突っ込んで超えられないのでどうしようと自発的に右往左往するようになる、という点が異なるだけである。

 この辺の表現の違いというのは、葛藤による苦悩まで疑似体験して(マゾ的に(笑))クリアしたときの解放感をさらに高めようという効果を狙うのか、葛藤による苦悩を疑似体験するとうまくいかなかったときにトラウマになるので喜びの度合いは減ってしまうけど確実にクリアしていく過程を着実に楽しみつつ出来た余裕で彩りを添えようというコンセプトにするのか、の違いである。

 んでまあ、僕は疑似体験こそTRPGの命と思ってるので苦悩する方を選ぶ。また、苦悩を乗り越えたPL&キャラというのはそれだけで「人間として立つ」ので絵的にキャラ立てする必要がなくなるのである。

んではまた
by namizusi | 2005-08-09 12:56 | TRPG


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