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でたらめなつじつま合わせのやり方

1.「でたらめなつじつま合わせ」とは
 このテクニックは、なんか最近注目されるようになった?「拾う」の特殊形である。まあ、そもそも「拾う」テクニックなんてのはTRPGの黎明期からあるごく初歩的なテクニックに過ぎないのだが、まあこういうPLに対して親和的なテクニックが注目され、浸透するというのは良いことであると思う。で、「拾う」をやったあと問題になるのは

「いかにして新たに追加された設定とこれまでの設定のつじつま合わせをするか?」

という部分なのだが、この「でたらめなつじつま合わせ」はその特殊形ということになる。

 ちなみにこのテクニックを使うには以下のテクニックを取得している必要がある。これくらいはできるようになってからこういうインチキマスタリング(笑)を弄してかわすことも覚えるとよい。

1.PLから信頼されること
2.「拾う」ことがあたりまえのようにできるようになること
3.「つじつま合わせ」が設定を聞いた直後から3秒以内で即座にできるようになること(無茶な設定でない限り)

2.具体的手法
 以下は、上記ができるようになったものとして書く。
 「でたらめなつじつま合わせ」の手順は以下のようになる

1.PLが“心の底から望む”展開を「拾う」
2.矛盾には目をつぶる
3.突っ込まれたらそのときつじつまを考えるが、それはGM一人で考える必要はない。PLはその展開を望んでいるはずなのでよろこんでつじつま合わせを自分で考えてくれるはずである。(興奮して頭の回転も速くなっているであろう)というわけでPLに自分で考えてもらおう。GMもフォローはするけれど。

 OK?
 さて、このテクニックでとても難しいのは“心の底から望む”というのをどうやって拾うか?である。正直説明できない(笑)。感覚で覚えるべし。熱く面白いセッションではこういう空気を掴める瞬間がある。逃さないこと。
 まあ、基本パターンとして以下の2パターンがある。

パターン1)お約束進行しているとき
 例えば、昔推理もののシナリオで、PLが「こいつか犯人だ!」と思って追っかけていくとそいつが本当に犯人になるシナリオがあったそうな。それが許されるのは「探偵もの」では「探偵が必ず意外な犯人を発見し最後に対決する」というお約束パターンがあり、その展開が背景世界のリアリティよりもより強い力として作用するからである。その他のお約束展開なセッションでも同様に応用できる。

パターン2)PLとイメージが通じ合ったとき
 お約束展開ではないが、こういう風に展開が進むと劇的で面白い!というイメージがPLとGMで瞬間的に共有されることがある。というか「PLが共有されたと勘違いする瞬間がある(笑)」。ここで、どんな展開がいいの?とPLに聞くといい。そのときPLが“心の底から望む”展開が拾える。

 結局このテクニックというのは「物語志向」なセッションで物語的要請が現実的つじつまあわせを凌駕する瞬間をつかんでつじつま合わせを放棄して勢いで流れちゃおう、という手法なのでD&Dとかのサバイバルなシステムでやってはいけない。その辺をわきまえて使えば、「ノリ」に乗った熱いセッションができる。

3.参考作品
 実は、メインのストーリーのために細部の設定がいいかげんで矛盾があるなんていうのはどこのストーリーメディアにでもある手法である。映画の場合長い話をたった2時間程度に圧縮しなくてはならないので話の全体をわかりやすくするために細部の設定のつじつま合わせなんてすっ飛ばしているなんていうのは日常茶飯事だ。ということでどんな作品でも参考になるが、以下が無理矢理感がはっきりしていてつじつま合わせの手法もわかりやすいのであげておく。

・映画「トゥルーマン・ショー」
・映画「フォーガットン」
・小説「黒い仏」

いじょ
by namizusi | 2005-10-28 12:54 | TRPG


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