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ロータスシティーとか質的判定とか

 サタスペのこと。あるいはゲームマスターは何をたのしむのか(TRPGと物語(xvi))

 僕はシナリオを作るのがとても億劫でずぼらなので、核となるネタだけ考えればそれでシナリオを自動生成してくれるツールが欲しいなあと思って、仕様を考えてみようかと思ったのだが。サタスペがチャート満載で往年のチャートフォロー型システムを継承してていろいろいい感じだなあとは思ってたのだが、何でいまいちマスターする気が起こらないのか。世界観かのう?世界観も結構好きなんだが。PLやったときも結構隙に遊べていいシステムだった。結局GMとしてやりたいシステムというのは、やりたい方向で自由に出来る、というのと世界観というか物語観というか、そういう「感覚」が合うシステムがやりたいなとか考えるようだ(僕の場合)。サタスペは世界観も自由さも好きなんだけどシステムによって表現される“物語観”がびみょーに合わなくていまいちマスターしようという気が起きなかったのかのう?とか思う。

 んで、そういえば「ロータスシティー」でシナリオ自動生成を実装しているそうなので、参考のために見てみた。端的な感想を言うと

ああ、すげーふつーのまともなTRPGだ

って感じだろうか。僕主観で。
 判定が比率で処理してるのがすげー理系デザイナー寄り志向でレトロで気持ち悪いなあとか(計算に頭を使うのが嫌かも。脳みそがどんどんバカ化してるので(しくしく))、しかし自動生成ツールがストーリー分岐まで考慮してツリー構造で出来るのはすげーって感じ。素晴らしい。気になるのはこちらは世界観というかベースコンセプトというか。

「主人公は特殊な力を持っている」
「特殊な出自である」

とかいう話って昔から大嫌いなんですよ。特に最近のTRPGシステムでは「そんなのばっかり」でたまらんのですが。もう少し何とかならないものか。

 じゃあ、どんなのがやりたいのかというとこんなのかなー。

 あとロータスシティーで気になったのは、判定処理ですかねえ。結局、1元的量的判定で処理されてるのが、まあそれでほとんど何でも実現できるのはわかるし、実際のセッションもほとんどすべて「そんなもんだ」というのもよくわかるのですが、何かこう前書いた「特殊化」の話で、量的じゃなくて質的解決を汎用的にシステム化出来んかなあというところが興味深い。結局そんなものはないのか、システム化は無理なのか。謎。

 もうちょっとストーリーの単位を内面的な部分も加えて細かく分けてその辺の展開もシステム化出来んかなあと思いつつ。昔あった「雪花」というシステムの「御伽の国」というのが内面的展開世界をシステム化しようとしていた良い例だったと思う。BBNTの敵の設定も悪くない感じではある。うーむ。

 昔僕がよくやってたセッションで

・特殊な鍵のかけられた扉を開く

というシチュエーションを死ぬほどやってたのだが…なんで死ぬほどかと言うと、その3Dダンジョンの扉は全部「そういう扉」にしてしまったからだ(笑)…最初はノーヒントでいろいろ試行錯誤するたびにちょっとしたヒントを出していって最終的に必要なアクション(例えば特定の呪文を唱えなければならない、とか)をGMから探り出して実行すると扉が開くというのをやっていた。今、ふつーに考えると「そんなの何か知ってる人に聞くとか、そういう情報を書いた資料とかを見なきゃわかるはずないじゃん」ということになりそうで、実際別のグループで同じようなことをしようとしてもあっさり投げられてどうにもならなかったのだが、何かそういう量的に推し量られるものじゃなくて、質的に「唯一無二の何ものか」を探り出し、それによって困難をクリアするというようなのがやりたいとずっと前から根源的に希求していたように思う。その「唯一無二の何ものか」を捉えることはすなわち「コミュニケーションした」ということになるからだ。

うーむ
by namizusi | 2005-10-30 21:07 | TRPG


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