SOSボトルは拾われるべき ~TRPGでの「はずれ」行動~シティアドベンチャの面白さこの辺で話題になってるので、僕的意見をば。
うちで載せてるシティーアドベンチャーもののシナリオとしては以下があります。
鏡影S.PAWN事件あと
MURASAMA FACTORYに掲載されているシナリオ「バージニアへようこそ」や、通販されてる各種シナリオも似たような構造になってます。
どういう構造かというと
・ある程度限られた範囲で情報収集なり、各種アクションが出来る
・目的が設定される。パーティーとしての目的が設定される場合とパーソナルゴールを見つけてそれに邁進するとか、いろいろある。
・制限時間がある
……という構造。
回転翼氏のページで情報収集ではずれアクションがあるのがにんともかんともという話が書かれてますが、「時間制限がある」という条件をつければ
・はずれ行動は時間のロスとなり、最終的な成功度・成功確率の減退を示し、有意味になる
ということになります。
まあ「Aの魔方陣」なんかはこの辺の処理はお手の物の優秀なシステムなのですが、例えば情報収集で収集過程のストーリー的演出の面白さを強調したければ
・目標値を決める
・どんな成功要素もPLが(こじつけでも)演出場面を説明できたら世界観的にOKならOKとする
とかやればサクッと出来ます。しかし、シナリオの目的が例えばミッシングリンクネタで犯人の行動パターンを解析して導かれた性向から調査場所を特定する、とかいうプレイをする場合
・広義の世界観
・犯人の行動原理という人物個別の世界観
という多層的な「世界観」を扱うことになります。クイズじゃないんだから~とかよく文句を言われますが、実のところ
・マスタリング傾向マスター個別世界観
とでもいうべきものをすべてのマスターはあまねく持っています。それはリアルタイムに内容が書き換えられ、多くは明文化されていません。
……というわけで
1)公開されてる公的世界観
2)マスター個人の独自解釈世界観
3)NPCの独自解釈世界観
の3つの世界観を同時に意図してプレイする必要が発生します。1)は大体文書として公開されており、2)はGMとの会話で感覚を把握する必要がある。3)はNPCの特徴に関する情報を多数収集し、プロファイリングすることによって構築する必要がある。
いずれにせよ、あらゆるアクションに対して無作為にしかリアクションが返ってこないのであれば、それはゲームではないのですが、何らかの法則なり傾向があるのであればゲームとなります。その際重要なのが上記の1)~3)の世界観の把握。
ただ、上記の世界観で特徴的なのは、NGなアクションを取ったときにどういうリアクションが返ってくるかというと
・1)2)の場合
「それは出来ない」という反応が返ってくる
・3)の場合
行ったアクションはペナルティとして返ってくることがある
というところが違います。数学的にあらわすと
・無効な行動…0
・有効な行動…1
・ペナルティを受ける行動…-1
という3つの基準を設けると、通常の1)2)の世界観処理では0、1の二値で判定処理が行われるのが、3)の世界観処理では0、1、-1の三値で判定処理が行われるようになるということです。そしてある種のアクションはアクションする(と宣言する)だけで目標難易度を却って上げてしまう効果がある。
……まあ、こういう処理を入れると「間違った」行動をし続けるおかげでどんどん後退して達成から遠ざかってしまい、セッションが長引いてしまうという問題はあるのですが、その辺は「時間制限」を設けることでどこかで打ち切るという対応をすることになりますな。
でまあ、テクニックとしては3)のような世界観をゲームとして採用するなら
・事前にサンプリングデータを大量に提出する必要がある
というところが肝でしょうか。うちの「
S.PAWN事件」でやっている手法です。
ちなみに「
鏡影」の方でやっている手法は
・シティーアドベンチャーであるが、別に公的な目的設定は何もなく、何もしなくてもシナリオは進む。PCは自分でパーソナルゴールをプレイの中で探し、勝手に達成しようとする。何をするにしても全体として時間制限があり、そこで打ち切られる。
というものです。RPGamerの「ロータスシティー」のリプレイでも「何もしてもいい」という場面があって、そこで各人がそれぞれパーソナルゴール(というか目標)を勝手に作って勝手に判定して、反応を見て楽しむというプレイをしていました。
シティーアドベンチャーにはそういう楽しみ方もあります。
んでは