崖の上のポニョ:(・_・)

観に行くかどうか迷ってたのですが、あれはもろにクトゥルフものに違いない!(まて)という噂を聞いて俄然行く気になって行ってみてまいりました。

http://budouq.blog5.fc2.com/blog-entry-625.html
http://d.hatena.ne.jp/Ayukata/20080723/p1



まあ、宮崎駿で隠れクトゥルフ神話ものと言えば

・風の谷のナウシカ
・もののけ姫
・千と千尋の神隠し

と、名作が目白押しなので、まあ、その第4段ということになりましょうかね(笑)。

個人的に観てて一番怖かった(面白かった)のは、

海の波の上を走るポニョ

でしょうか。個人的にすげー怖い表現と言ったら

夜遅く、高速道路を異様な脚力で猛スピードで走るババア

に勝るものはない、と思ってたのですがそれに迫る勢いでした(笑)。

で、全体的なまっとうな感想としては、まずストーリー面については葛藤も何もない、だらだらした展開で正直つまらなかったです。ビジュアルでごまかすにしても30分くらいが限界でしたかね。あとは実に眠い展開でした。時々ポニョがちょこちょこっと駆け回るところで子供が喜んでたくらいですか。

ビジュアル表現としては、今回手書きのアニメーションを追及するという趣旨で、面白い表現がいっぱいありました。逆に宮崎アニメでは今までありえへんかったくらいのとんでもない手抜きじゃね?的表現もありましたが(最初の緑のバケツの描き方とか)。

で、全体的イメージとしてこれまでない新しい表現!?という評価をする方がいらっしゃるようなんですが、個人的にはどう~だか~という感じでしたかね。前半はわりと頑張ってたと思うんですけど、後半は未来少年コナン+千と千尋の神隠し的末世ビジュアル表現を焼き増し劣化コピーのパッチワークしてるだけだったんですよね。まあ、昔の諸作を知らない人からすると目新しく見えたのかもしれませんが。

あとまあ、悪者役のお父さんのせりふが「宮崎駿ってこんなに悪役のせりふへたくそだったっけ?」というくらいどへたくそで参りましたか。昔の悪役の名せりふは名声優が上手く書き換えてくれてたのかもしれんですのう。最近新人俳優ばかり起用するデメリットがもろに出てた感じというか何というかどうなんだw。

ということでまとめると

・ストーリーにまともに葛藤を築くことが全く出来ていない
 (ネタ的に出来そうな雰囲気はいくつもあったが全く未使用)
・とにかく悪役のせりふがどへたくそで全然盛り上がらない。ギャグにしても中途半端でいまいち
・ビジュアルイメージは「過去の劣化コピーのオンパレード」「支離滅裂な組み合わせ」「絵のストーリー的必然性が全然ない」ということでエンターテインメント作品としては最低レベル。芸術作品としてはかなり水準高し。

ということで、エンターテインメントとしてはかなりいまいちですが、芸術作品としてはかなり行けてるんじゃないかと思いました。いや、芸術作品でも良い作品はストーリーに胸を打つものがあるよ?というのはさておき。今後芸術作品方向に特化した方がまだましかもしれんという印象。

エンターテインメント作家としては

・もう、いい加減底まで枯れきったのはわかったから表に出てこない方がいいんじゃない?息子さんの方がまだ見込みがあるのでは?

と思いました。

あとは、クトゥルフ神話ものとして見た場合はかなり行けてる(支離滅裂でパラノイアックなところがなお良い)と思うので、こういうマイナーで怖い方面の作家を志向してくと意外といいものが出てくるかも知れんなあと。


ということで、大衆的エンターテインメント作家としての宮崎駿は完全に終わったなあと、しみじみ感じさせてくれる作品でした。あの、「パンダコパンダ」の頃の天才的エンターテイナーはもうこの世にいないのですな。
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by namizusi | 2008-07-26 15:54 | ストーリーメディア


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