http://onmitu.txt-nifty.com/1by2d6/2009/11/post-3c32.html
これを見て考えてみた。
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一応断っておきますと、ただの素人見解なので責任は取りませんのであしからず。
体験的にこうかな~という感覚で書いてますゆえ。
1.現状について思うこと
<昔>
・本屋のゲームブックor文庫版TRPGから入門
↓
・玩具屋の箱版TRPG入手
<今>
・本屋の文庫版リプレイorTRPGから入門
↓
・本屋のムック版TRPG入手
という流れになって、よりコアなルールを入手するためにいちいち別の店に行く手間が減ったと思いますが、正直まだまだ全然ダメだと思っております。
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2.事例:DX3rdの場合
ネットの評判では、1,2、上級ルールが発売前に入手困難になった?とか、購入時にまとめて3冊買ったとかいう話を聞いておりますが、僕の地元の大手一般書店でどうなっているかというと
・1,2は当初山積みでさっくり売れて消えた
・上級ルールも調子に乗って山積みであったが、2カ月ほど経った今でも山盛り売れ残っている
という状況になっており、ムック版がさっぱり売れないという状況になっております。
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3.考えられる原因
ネットで買う場合はキーワードで関連書籍の情報が見渡せるので、書籍の形態による影響がないのですが、書店の場合には「書棚」という物理的制約があるため、ムック本は文庫本とは違う場所に置かれることになります。そうすると上級ルールが出ても文庫本しか見てなかった層は、ムック本に気付かず入手できない(しない)という現象が起きているのでは、と考えます(仮説)。
……まあ、そもそも上級ルール買うほどやる気のある層があんまりいないというのもあるかもしれませんけど^^;。
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4.現状の書店内の配置と購入経路について
僕の印象だと、まだまだオンラインショッピングよりも書店購入の方がずっと経済規模が大きくてあなどれないことになってると思うんですけど(気になる人は自分で実データを調べてください。わしは金を貰えるわけでもないのに調べるわけないじゃんってことでw)、そうすると書店内で上手く売れる計画を立てる必要があると思います。
1個の対策方法としては
・ムック本も文庫本も全部1か所に集めてしまう
というやり方があって、ゲーム書籍を専門的に扱ってる店の場合には、こういう対処がされています。しかし、一般書店ではそんなマイナージャンルの書籍で範型が違って場所を取るようなのを置くスペースを作るなんてことは考えられないので、それぞれの版型に合わせて別々の配置をされることになります
・文庫版TRPG類
→ラノベ系文庫コーナー
・ムック版TRPG類
→ゲーム雑誌コーナー
→ゲーム攻略本コーナー
→ゲーム・アニメ系画集コーナー
・新書版TRPG類
→新書コーナー
という感じ。僕の近くの書店だと、DX3の文庫版ルールはラノベコーナーに配置されて、ムック版上級ルールはゲーム雑誌コーナーに配置されておりました。
だから、書店のユーザ視点で
ラノベコーナーを見て回って→ゲーム雑誌を見に行く
という購入経路が多くのユーザで確立されていれば、目に留まってぼちぼち購入されるんじゃないかと思うのですが、件の書店ではそういう酔狂な歩き方をする人がいないんじゃないかなあと思うのですが。
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5.一般的な?購入経路について
実際に調査したわけじゃないので不確定ですが、想像するにこんな感じじゃないかと思います。
<1>一般的文庫本ルート:文庫本→新書→単行本
好きな作家がいて、よりマイナーな作品を追って行く場合の購入ルート。
R&Rが出している新書版TRPG書籍は「文庫本→新書」という購入ルートに乗って売ろうという戦略だと思います。
ただ、ラノベコーナーって購入ルート的に「吹きだまり」な印象があって、ぽっと出の人がいきなり棚数確保のためにラノベでデビューしてたりするんで、そこから新書に追っかけてくとか、そんなのはほとんどないかなあってところがありますが。非ラノベ作家がラノベに参入してきた場合なんかは
ラノベ→一般文庫→新書→単行本
と、追っかけるケースが稀にあり。
<2>ゲーム系ユーザールート:ゲーム雑誌→ゲーム攻略本→ゲーム画集
ゲームに惚れ込んで攻略本とか設定データとかを購入しだす層です。
ムック本系TRPG書籍と遭遇する確率が上がります。
個人的にラノベ層と相性が悪いような気がしてるんですが、どうなんでしょう?ゲームを元ネタにしたラノベとか出て売れたって話を聞いた記憶が余りない。
なので、文庫版TRPG書籍との遭遇率が低いんじゃないかと思いますがどーだか。で、いきなりムック版に遭遇すると「上級ルールしか売ってないので遊べない」という状況になるように思います。
ここら辺の購入ルートを生かして上手く売り上げを向上させようとしてるっぽいのが「デモンパラサイト」じゃないかなあと思うんですけど、ムック本TRPGで1000円は現状販売TRPGの中で最安値クラスじゃないかと思います。文庫版TRPGって、結局分冊2とか3とか出て、合わせて買うと1500円以上したりすることが多いと思うんで、比較すると破格の安値かと。
<3>アニメ系ユーザー購入ルート:
アニメ雑誌→アニメ画集
→ラノベコーナー
アニメ画集で奇跡的にムック本に遭遇する可能性があるかな~。
<4>コミックス系ユーザー購入ルート:マンガ雑誌→コミックス単行本→ラノベ?
ラノベに行きつくかも、て感じか?
……こんな感じで、結論としては
・ラノベコーナー→ゲーム攻略本
ラノベコーナー→ゲーム雑誌
という購入経路を通るユーザはほとんどおらず、TRPGについての知識がほとんどない人がよりコアなルールを追っかけるのはかなり困難な状況になっていると思います。結果として、TRPGが玩具扱いで別の店でしか買えなかった時と比べて状況は、あまり改善されたとは言い難いのではないでしょうか(特にTRPGをよく知らない層に対して)。
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6.考えられる対策
素人考えでテキトーに考えてみます(笑)
・TRPGルールブックを単行本として出す
文庫→新書→単行本のルートに乗る
ただこのルートはラノベ系と合わない気が^^;
・上級ルールは新書で出す
新書とラノベ系は相性良いのでこのルートはあり得るかも
・全部文庫で頑張る
・全部ムックで頑張る
比較的現実的かも。ムックで低価格を狙うのが良いんじゃないかなあ。
・コミックスでTRPGを出す
ラノベと比較的近い層が来る。SWのコミックスがあったけどTRPGのキャラってコミックスのキャラとしては薄いんですよね。うーむ。
……いろいろ考えるに、
どうしようもない気がしなくもないのですが、新書版TRPG書籍はもうちょっと増えても良いんじゃないかのうと思わなくもないかも。新書も実は3つくらいに派閥が分かれてて
・ラノベ系新書
・エンタメ系一般新書
・学術新書
て感じなんですけど、ラノベ系新書って18禁系が多かったりして近寄りがたかったりしますが、ラノベ近傍に配置されたり、版型の関係でゲーム攻略本近傍に配置されたりするんで、間を取り持つのに意外と良いかものうと思います。
うーむ