・[TRPG論考]当事者性の話ですって
http://ikapon.exblog.jp/10457451/
これを見て、マジレスすべきか悩んだのですが
マジレスなのかよくわからない反論を書いてみます(笑)。
元記事
http://simizuna.exblog.jp/12270133/
http://simizuna.exblog.jp/12275631/
--
1.元記事の主旨
元々の記事の主旨は日本語として普通にある単語を勝手な意味付けて通じると思ってんじゃねーという
「言葉狩り」
がしたかった+本来の日本語の意味するところの「当事者性」はTRPGを楽しくするのに良いものじゃね?という主張を言いたかったというところです。
まあ、ぶっちゃけ
「またおバカなMy定義用語作ってんじゃねーよ」
つーことですな(笑)。
--
2.2つの意味の比較
なので、「[TRPG論考]当事者性の話ですって」の話で2つの意味を比較されてるのですが、それって
・日本語:当事者性
・FEAR語?:当事者性
というのを比較する話であって、FEAR語なんていうのは“ド”マイナーもいい所のマイナー言語で、それを普通の日本語と比較するなんていうのは
「比較するのもおこがましい」
んじゃないでしょうか。「FEAR語?:当事者性」という用語を使って通じると思うのはKYの極致とでも評すべきで、そこら辺に違和感を感じたということです。2ch用語で言うと、まさに
「鳥取」
と言うべきで、知らない人からすれば
「日本語でおk」
と反応するのが極めて妥当かと。
その辺のマイナーさ加減が自覚されてるのかどうかが心配というか疑問というかモヤモヤしてるところです。マイナーだという自覚がなかったらちょっとヤバいんじゃないかと思っています。GOGO。
余談ですが法律用語でも「当事者」ってありますね。こっちと日本語:当事者性との比較だったらまだ有意義に思えるのですが。
--
3.「FEAR語?:当事者性」の語源について
当事者性という言葉が、卓上ゲーム板用語集のような意味でとらえられるようになった原因としては下記が考えられます。
仮説1:FEAR社のシステムで定義されていた?
というのがまず考えられると思います。ということで、気が向いた人はぜひ調べてください。僕は気が向かないので調べません(笑)。金くれたら調べても良いけど。うちの会社の上司曰く、僕は日給30万円だそうですので、30万円ね。よろしく^^。
仮説2:ユーザの間で勝手に意味がずれた
言葉というのは流動的なものですが、長く使われるうちに意味がひっくり返ったりずれたりすることはよくあることです。ということで、どこかの鳥取で意味がずれて卓上ゲーム板用語集に登録されてしまった、というのもあり得るように思います。
こちらの意味はキャストとエキストラの差別化ルールのことを指してると思いますが、本来
・PC以外に誰も解決できるものはいない!だから、俺がやるのだ!
的、上向きに「日本語:当事者性」を補完するためにこういうルールが付け加えられたと思うんですけど、いろいろ酷いGM/PL対策で、後ろ向き解釈で卓上ゲーム板用語集のような意味にずれたように見えなくもなくも見えます。
--
4.FEAR社で公開された「当事者性」の用法
僕が記憶してるのは2つしかないのですが、というか、あんまり使われてた記憶がないのですが
1)公式ページのニルヴァーナの解説
こちらの用法は、明確に「日本語:当事者性」を意味していると思われます。
2)数年前のJGCでの鈴吹社長の発言
録音してたわけじゃないので証拠はないのですが、JGCで、鈴吹社長が話の序盤で巻き込まれて渋々やってた主人公が、成長して、自らの意思で問題解決することを願うような、そんな当事者性の高いセッションをしたいんだよねえ、という話をされたことがあり、ふむふむ良いことをおっしゃられるなあと感心したことがあります。
具体的に言うと、機動戦士ガンダムで巻き込まれていやいや戦っていたアムロ=レイ君が、長くいっしょに過ごし、いろいろな苦難を乗り越えるうち、みんなと自分たちの家であるホワイトベースを守るため自らの意思で戦いに赴くようになる、というような展開ですね。
で、この用法も、明確に「日本語:当事者性」の用法だと思うんですよ。
3)
加えて、ヒロインをPC1にくっつけてあこぎに誘いまくるとか、ハンドアウトで必ずコネクション(人間関係)を付与するようになったとか(最初は付いてなかったように思うのですが、どうでしょうか?コネクションが付くようになってから「深淵の縁故のパクリだよなあ」としみじみ思ったものです。さすがパクリ大好きなだけありますなあ→未確認なので、反証募集中)
この辺のルールも(パーティ制なシステムと比較して)「日本語:当事者性」を高めたくて足されたルールの数々だと思います。
……というわけで、そもそもFEAR社自身も「日本語:当事者性」の方しか主張してないように思われるのですが、そうでないと思われる方は是非反証を上げて主張してください。よろしく。
--
5.「日本語:当事者性」が高いことは良いことか?悪いことか?
(以下、「当事者性」と書いたら「日本語:当事者性」のことを指すとします)
僕は良いことだと思ってます。その意見は元記事の方に書きました。
FEAR社の方でも良いことだと認識されてるように思われます(公式サイトで書かれてるくらいですし)。
というところで「[TRPG論考]当事者性の話ですって」の話に対して反論を書こうと思います。
--
<引用:開始>
ところで、この用法2のほうに関して、個人的にちょっと言いたいことがありまして。
何かというと、「当事者性(用法2)の高いセッションのほうが望ましい」は誤りである、と言いたい。
より厳密には、「当事者性(用法2)の高いセッションのほうが望ましい、とは限らない」です。
というのも、個人的に当事者性(用法2)の高いシナリオでは、痛い目を見ていることが多くてね……
プレイヤーの性質とぴしゃりと嵌れば、そりゃあ面白かろうと思うんですが、逆にうまく嵌らなかったときには「面白くない」を飛び越えて「不愉快」にまで行ってしまいます。
1人が不愉快になると、拡散効果で卓全体に不愉快が広まってしまいます。
安定性よりはピーキーさを、ローリスクよりはハイリターンを求めているのが、「当事者性(用法2)が高いセッション」と言えると思います。
GMは、そうした「当事者性(用法2)が高い」シナリオを用意するなら、そのリスクの大きさを認識しておいたほうがいいと思います。
<引用:終了>
--
上の「印象」はわからなくもないです。
1)当事者性が高くて、成功した場合:満足度激高
2)当事者性が低くて、成功した場合:満足度高
3)当事者性が低くて、失敗した場合:満足度低
4)当事者性が高くて、失敗した場合:満足度激低
という感じになるんじゃないか、という話です。一瞬正しいような気がしますが、ある状況に当てはめると、それが全然当てはまらないことがわかります。ある状況というのは「戦闘」です。
「戦闘」で、「当事者性が高い」と言えば「負けたら死ぬ」というセッティングにするのが、わかりやすくて良いかと思いますが、この場合
1)当事者性が高くて、成功した場合:満足度激高
2)当事者性が低くて、成功した場合:満足度高
3)当事者性が高くて、失敗した場合:満足度低
4)当事者性が低くて、失敗した場合:満足度激低
という感じになると思います(場合によっては2-3が逆転することすらある)。
「思い込み」「理論だけ」が、事実と相反する好例と言って良いかと思います。
「当事者性が低くて、失敗した場合」というのは、戦闘で言えば「勝つのが決まりきっていると思い込んでいた戦闘で、ものすごい不運で死んでしまった時」。
「当事者性が高く、失敗した場合」は、「勝てるかどうかわからないものすごい強敵と戦うことになって全力を尽くしたが、それでも敗れてしまった時」です。
前者が後者よりも満足度が低いのは明白かと。
--
6.疑問点
ここで大きな疑問点があります。
印象では
・
「当事者性が低くて、失敗した場合」の方が、
「当事者性が高くて、失敗した場合」よりまし
に思えたのが、実際には
・
「当事者性が高くて、失敗した場合」の方が
「当事者性が低くて、失敗した場合」よりまし
に感じられるという
「事実」
が問題です。
よく考えればこの疑問を解消する上手い説明を思い付きそうな気がしますが、今日は忙しいので、また気が向く時までここで話を止めておくことにします(無期延期)。ていうか、この謎を誰か解いてくれると僕が喜びます(笑)。
それでわ