なんかこの不況のさなかに、むやみに仕事が忙しくてやってられんわ。
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1.「音楽の聴き方」
http://www.bk1.jp/product/03132121
批評の権威は死んだとか何とか言ってましたが(笑)、これはとても素晴らしい評論の書でした。音楽に限らず、文化に親しむ謙虚なスタンスを描いた良書と思います。いまどき?の「サウンドとしての音楽」に否定的な見解は、やはりクラシック畑の人だからかのう、と思います。僕自身は、物語の読みとれる音楽が好きなので、好み的に近いかなとは思いますが、物語性はほっぽって体感的に気持ち良い音楽が好きなところもあるにはあります。
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2.「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」
http://d.hatena.ne.jp/aureliano/20080711/1215741244
ドラッカーの「マネジメント」をハートフルに描く、実に良いお話でございました。結構熱血で、終盤でちょっとすべったところがあるけど、概ね、いいね、いいねという感じのさわやかな青春もので?
去年読んだ「よいこの君主論」
http://www.bk1.jp/product/03106263
と言い、古典的思想書をラノベ風に翻案したものが、ラノベ的軽さ・わかりやすさと、思想書の説得力ある思想の核とがマッチして非常に面白い作品になることが多いように思います。この調子で、孫子の兵法とか五輪の書とかをラノベ風に翻案してくれんものか(読んだことないので)。
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3.タスク解決とコンフリクト解決
http://d.hatena.ne.jp/felis/20100114/1263480703
先日書いた記事の
http://simizuna.exblog.jp/12648647/#12648647_1
「プレイが詰んだ」とか「本来的には~」の話は、当時、上記記事の「コンフリクト解決」が当たり前?と思ってるところで、「タスク解決」な処理をする環境に入って、プレイ感覚の齟齬にカルチャーショックというかジェネレーションギャップというか、タイムスリップして大昔に戻ったようなそんな感覚を覚えたというか、そういうことだったように思います。
TRPGの世界に日本で「コンフリクト解決」なシステムが出てきて、
・PLからすれば「無駄な技能」というものが根絶される
・『なぜその技能で成功できたか?』を考えることによってPLがTRPGセッションの物語創造に直接関われるようになる
という一石二鳥の恩恵にあずかり「TRPGって実に便利で創造力あふれる遊びになったなあ」と、感服していたところで突然久々に「タスク解決」なプレイ環境に回帰することになって
何でこんな退化したプレイ環境でまた遊ばなきゃならんのか(笑)
というところに衝撃を受けたというか何というか。まあ、「コンフリクト解決」ってPL主導な概念なので、合わないから敢えて採用されなかったのかなあと、今では思いますけど。
ところで、そもそも、その手のシステムって、大勢が
・既存のテクニックを明文化しルール化しただけ
という認識で、ということは、それは何を意味するかと言えば
・すでにその手のテクニックを散々使い倒していた人間から言えば、そのシステムを導入したところで全く目新しいところが見えない
ということになるわけですね。加えて、
・明文化されたことで却って融通がきかず、窮屈になる
というところが多々あったし(最近は随分改善されたように思いますが)、さらに上記で書いたように
・むしろ退化したんじゃないのか?
というところもあった。一応、一部新しい概念を導入した部分もあったんだけど
・そこは、既存の楽しんでた遊び方と大いにバッティングして自分のプレイ環境では全く使いものにならない
というようなことから、そのシステムで遊ぶメリットが全く見えないという状況にあったと思います。何だろう、近い状況を説明すると
・すでにD&Dを乗り越え、FFからルール無しに移行して、遊びまくったおかげですっかり濃くなってしまったユーザにとってのSWの意義とは?
という感じでしょうか。あの時もいろいろ大変だった(笑)。
まあ、TRPGで培われた数多のテクニックが明文化されて広く行き渡るようになったのは良いことだと思いますが、そもそもTRPGで遊ぶ意義を「それまで存在しなかった、まったく新しい遊び方を模索するため」として位置付けて遊んでたわしには合わんシステムだったなあと思うわけです。南無。
……しかしまあ、本当に根本的に「新しい遊び方」というのが全く提示されないレーベルであるなあとは思います。色々遊びやすくしてくれるのは良いのですが。なんだろうな。古いシステムの翻案だったり、同人システムの派生だったり、完全に独立してオリジナルって言えるものが核に入ってるのってあるんかね?無料公開されてるあれくらいか?
しかしまあ、より多くを知った者ほどより少なく感じると言うので、感性が擦り切れて判別不能になってるだけかもしれん。
最近新しいなあと思ったのはシノビガミの「サイクル」ですかね。PLがシーンを提示するにはシーン構成をマトリクス状に区切るしかなかったんだけど、時空間で区切るとどうしても無駄な空白が出来て非効率だったのよ。それが綺麗にクリアされて目から鱗であった。サイクルの考え方は、PCが個別に動くタイプにシステムではどこでも使えるんで、バシバシ使うがよろしいかと。
一応Aの魔法陣もターン制でサイクルに似てるんだけど、あれって何かボードゲームとかMPGの「ターン」ていう感じがしていて、キャラクターとか物語の中に入った感覚での区切りじゃなくて、物語なりセッションを外から俯瞰した区切りに見える。昔のシミュレーションゲーム的距離感を感じるか?一方、シノビガミの「サイクル」ってPC主観の「シーン」なんですよね。そこが、より(いまどきの?)TRPG的?っていう感じっていうか。
R&Rvol.64のSW2.0のセッションの構成も、高レベルPCを想定してか(このところ高レベルPCプレイをよく見るようになったと思う)、かなり斬新で面白いなあと。3つ小ミッションやって次にメインのミッションという構成。時間が足らんと、いろんなところを削りに削った結果、4場面くらいで終わらさざるをえなくなるよなあっていう。
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3.5.タスク解決とコンフリクト解決の中間
サイコロフィクションの判定処理がタスク解決とコンフリクト解決の中間を見事に2次元表現していると思う。状況に合わせて中庸的に処理することはある。
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3.6.ハンドアウトに関する見解の相違
ハンドアウトが当たり前にある環境から、そんなものがなくてGMの顔色を読む環境に行くと、逆に
何でこんな退化したプレイ環境でまた遊ばなきゃならんのか(笑)
と思われるように思う。お互いさまというところか。
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4.アマチュア批評の意義とかなんとか
・再現性とやらは、
・コメント
・他のブロガーの反応
・同様の体験談の報告
・某巨大掲示板の(ろくでもない率の高い)反応
とかで反応があれば、それらを総合的に俯瞰して見ればOKじゃなかろうか。一人の記事だけ見るんじゃなくて、それに対する反応も全部合わせて初めて総合的見解が形作られるというか。一人で全部書く必要はないっつーか(そもそも、そこまでやってる暇がない)。
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・自分自身を偽らない
自分が感じたことなどを、偏見があっても良いので、ネガティブな感想でも良いので率直に書くのが結局よろしいかと。
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・直感を信じる
直観とか、「何かひっかかる」とか。
今はわからなくても、必ずそれには理由がある。
いつか説明できるようになる日が来るかもしれない。
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5.非戦闘的処理を面白くするための分類
http://blog.livedoor.jp/hibikisan/archives/51781754.html
これが素晴らしい分類だと思いました。
数値バランスだけじゃなくて、動機付けとか感情とかのパラメータも混ぜるのも良いんじゃないかなあ。(能力が最適でなくても)「こいつがやらなきゃならん」とか。
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6.非戦闘環境の条件付け
りゅうたまキャンペーンを相変わらずぼちぼちやってて、こんど(初の、まともな)戦闘するか?というところなんですが、こんだけ長いことずっと戦闘してないと
>このキャンペーンでは力で解決ってのはなんだか「らしくない」気がしています
とか言われるようになったりなんか。結局のところ戦いで問題を解決するか、非戦闘的に解決するかというのは「慣れ」の問題かと。思考が戦闘で解決するスイッチが入ってるか、非戦闘的に解決するスイッチが入っているか。
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7.非戦闘解決手段
・調律の魔法(Fローズ)
これ好きなんだけど、ちょっと淡白かもというところがある。
・新ローズ
調律の魔法と同じ方向性だけど、淡白さが解消されてより面白くなってるような(いつ出るのだろうか?つーか、そもそも出るのか?(笑))
・
http://yanegann.blog58.fc2.com/blog-entry-1216.html
音楽で解決って、単純に数量勝負じゃなくて組合せのやり方で何かうまくゲーム的に処理できるんじゃないか?というのが面白そう。
・Mouse Guard
HP以外の問題解決もすべて「リソースを削る」に統一表示されるのが良いが、1次元データなので淡白なのよね、という。
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8.結局非戦闘解決手段は
配置に、ある程度互換性の効く「ジグソーパズル」的なものが良いんじゃないかと思う。完全に配置が固定は良くないかなあ?レゴとかブロックみたいな感じか?あそこまで自由度が高いと質的競争が瓦解して量的競争に落ちちゃうので……適度に融通が利かないものが良い。トランプか何かで遊べないか?
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9.Myスタンス
スタンスはいつも明示してると思うので、今更、いちいち言う必要があるのか?て感じではあるが、何か勘違いしてる人が多いように思うので。
・基本はルーニーらしい
・D&Dをやるくらいなら、電源ありネトゲ、シミュレーション、CRPGをやった方が面白いかも?実に悩ましい。
・SWは、わざわざやる意義が見当たらない
・ハンドアウトは、キワモノシナリオをやるにはぜひ必要だ。しかし、ない方が良い時もある。ハンドアウトを嫌がる人間の心情もわからなくはない。
・ゴールデンルールは必要悪だ(「悪」の部分が重要(笑))。特にルール改変の部分。使わないに越したことはない。
・シーン制というものが提示されるより前に、GM主導をTRPG界から撲滅できんものか、と画策していた
・生けるものはいつか死ぬ。その時がTRPGセッションの最中であることも良くある
・PCに酷い設定が付くと燃える
・負けプレイが大好きだ
・自己犠牲は大好きだ
・悲劇的展開が大好きだ
・苦労した上でハッピーエンドになるのは、なかなか好きだ
・苦労もせずにハッピーエンドになるのは納得行かない
・TRPGセッションでパクリネタをするのは好きじゃない
・戦闘はそれなりに好きで、やるならガチガチにやる
・別に戦闘がなくても一向に構わない
・戦わずに勝つ方が戦闘して勝つよりもましと思っている
・キャラプレイはそれなりに好きだ。「キャラが入ってくる」という感じ
そんなところで