TRPGプレイの「派手さ」について:(・_・)

 F.E.A.R.社の戦闘とかが「派手」と言われることが多いように思うのですが、そもそもTRPGセッションで「派手」と感じるのはどんな時なのかというのを分析してみようかと思います。あいにくF.E.A.R.社のシステムは、あまりプレイ頻度が高いとは言えないので、主に他のところで派手に感じた部分の説明になりますが、F.E.A.R.社のシステムをプレイしてどこを派手と感じるかについては、やり込んでて詳しい方が解説されるがよろしいかと(ということでよろしく)。



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1.回数が多い
 攻撃回数が多い、判定回数が多いと派手に感じるというもの。
 僕が、回数が多くて派手だなあと感じたものとしてはCRPGの「バーズテイルII」の最終戦闘が敵が200体くらい出てきて200回くらい連続攻撃してくる。こちらが反撃する場合も200体全部に連続ヒットする、という感じでなかなか派手だったように思います。具体的に書くとこんな感じ。

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A001はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A001はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
A002はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A002はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
A003はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A003はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
A004はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A004はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
A005はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A005はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
A006はxxxに攻撃をした!
攻撃は命中した!
A006はxxxを血祭りに上げた!
xxxはよみがえった!
......
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……というのが延々と200回以上続くわけです。通常のテキストスピードだとこの調子で10分以上ずーっと同じようなことが出力されてなかなか派手だったように思います。一応テキスト最速表示にすれば10秒くらいだったか?

これは、テキストインタフェースだから出来たことで最近のビジュアル演出なCRPGで200回もの攻撃アクション表示があったらやってられないので、ビジュアルの方では攻撃演出1回でヒット数が大量という形で表現されていると思います。

で、TRPGのようなアナログゲームで200回も判定するのはさすがに現実的ではないので、やるとしたらせいぜい10~数十回くらいだと思うのですが、昔RQでトロウルキンが50体出てきて混戦状態になった時は、GM様ご苦労様と思ったものです。他には「ウィングキャリバー」というオーラバトラー同士の戦闘を扱った戦闘級シミュレーションボードゲームがありましたが、あれの「ライネック」という機体がミサイルランチャーを積んでて、24連装だったので(アニメを観るとライネックのミサイルランチャーは片肩について16連装で、両肩合わせると32連装が正しいと思うのですが……不発とかあれこれ考慮した結果24連装になったのか?)、「全弾まとめて撃ちます!」宣言して24連続判定するのはなかなか判定回数が多くて楽しかったように思います。

TRPGでそういう判定回数が多いのがどう表現されるかについてですが、メタルヘッドでは1回判定でまとめて命中&総ダメージが決まるようになっていてがっかりした記憶があります(笑)。そうじゃなくて、身体感覚的にたくさん振りたいのじゃよ!

他には、D&Dだとそもそもレベルが上がると攻撃回数が増えるとか、D&D以外でも特技とかで攻撃回数を増やせるとか、Fローズだと鷲撃刀という武術で感情を消費して連続攻撃する技があったり、KAMUIで攻撃範囲内で誰かヒットするとみんな寄ってたかってリンクして連続攻撃が発生したり、深淵の場合は手札の追加行動で連続攻撃し、さらに寿命を削ってカードを引くことでさらに攻撃回数を増やすとかそんなのがありました。

あと、深淵の場合はダメージ判定が「武器の効果値だけダメージのカードを引いて適用」なので、これも判定回数が増えて燃えるシステムだと思います。黄金の破魔矢を魔族に撃ち込んでダメージカードを10枚場にずらずらっと並べるとか、召喚値200くらいの魔族が出来てきて、ダメージがカード20枚がテーブル中央を覆い尽くすとか、なかなか痺れます。

深淵のダメージ判定に似た感じのものとしては、判定ダイスを大量に振るのも派手に感じると思います。T&Tで判定ダイスを100個ぐらい振ってみるとか、天羅系、エンゼルギア系で気合いをつぎ込んで山のようにダイスを振るとか、DXでスキルとかでブーストして大量にダイスを振るとか(T&T、DXの場合はクリティカル等すると、さらに振り足しが出来る)。

クリティカルでダイスを振り足すのもこの分類の範疇に入ると思います。SW1.0のダメージ判定とか。S=F、DX、ウォーハンマー、深淵も6ゾロ振り足しあります。Bローズの魔数もゴリゴリ達成値が上がって派手でした。

昔Fローズをやった時は攻撃回数∞回とかいうダメなアイテム作って100万回攻撃した(と言うだけで実判定は省略)とかやったことがありますな……。

いずれにせよ、判定回数が数量的に増えるのは、それだけで身体感覚的にアドレナリンが分泌されて派手な感じを体感しやすいと思います(2回になった時点で燃えるし、5~10回くらいになってくると白熱してくる)。

その代わり判定回数が増えるごとに倍々で判定時間も増えて行ってしまうので


・判定処理をシンプルで軽量にした方がベター
・戦闘のターン数を削る


という制約を考慮する必要が発生しますかね。

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2.数値が大きい
 達成値が高い、ダメージが大きいなど。

 CRPGだとダメージがカンスト(9999とか)すると、でかい感じがします。TRPGのリプレイ上では、つぎはぎ本舗かなにかのリプレイで、ダメージが「京」(兆の上の単位)の単位に行って「リプレイ史上最大ダメージ」とか謳ってたことがありました。まあ、通常10とか20ダメージくらいの世界で100とか200とかいうダメージが来ると、なかなかすごくなった感じがしますか。

 次に、達成値が高いっていうのはシステムの中身の骨組みの話なので、TRPG以外だと見えづらいかなあと思います。見せる手を考えれば、何かうまく演出できそうなんですけどTRPG以外ではあまり見たことがないように思います。ビジュアルだと達成値が高いってわからんしなあ。

 深淵の場合は、攻撃が基本10~20くらいの達成値が出れば当たりますが、PCを運命とかでとことん強化すると達成値30~40くらいにならないと当たらないくらいに加速出来るんで、結構すごい強くなった気分が味わえます。こんだけ達成値が高くなってくるとクリティカル/ファンブルが絡まないと関係なくなってゲームのバランスとしてぶっ壊れてしまうことが多いんですけど、深淵の場合はそれでも縁故・寿命をつぎ込めばガシガシ当たるんで大丈夫、行けますw。深淵の達成値は昔計算したんですけど、初版なら、理論上はMAX達成値300くらい行けますかね。死にますけど(笑)。

 達成値の高さで有名なものと言うと天羅系、エンゼルギアでしょうか。特にエンゼルギアは達成値100を超えると「福音」が発生したとして、評価されて経験点にプラスされます。初版はシンプルだったので1人でチットさえ稼げば100出せたので、支援スキルと合わせて達成値200くらい行けたこともありました。2ndはリプレイを見た感じだと、支援も複合して100行けるくらいに調整され直してますかね?

 あとは、ダブルクロスのリプレイ・ジパングで達成値∞というのがネタで使われてましたな。

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補足:数値比較は対数的
 対数というのは相対的に何倍か、という話で、人間の感覚は「何倍か」で格差を感じるようになってます。例えば

・ダメージ10→ダメージ20になる
・ダメージ50→ダメージ100になる

というのは、ダメージ自体の差は、

・上が10点、下が50点

なんですけど、比としては

・上も下も2倍

ということで、数値的な差よりも比率の格差が優先されて上も下も同じくらい「派手になった」と感じることになります(他の要因も考えると、状況が変わることはあり)。

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3.結果/表現が多彩
 ロールマスターの痛打表など。
 どうせ死ぬんだから別にいちいち一覧表に結果を列挙しなくても(笑)、て感じのところに無駄に多彩な表現がされていると楽しい。クトゥルフ神話TRPGの狂気の描写も多彩で楽しいですな。深淵のダメージ表現も相討ちだったり、服が千切れ飛んだり、鼻が陥没したり、表現が楽しいですよ。

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4.イメージが派手
 イメージが派手というのは描写する人の技量に依存するので、システムの特性として派手になるかどうか怪しいと思うのですが、まあ、


・ある程度派手な数値的効果を持った処理
・PLがその描写を好きにやって良い


というシステムで、イメージ的に派手な演出を考えやすいというものはあると思います。F.E.A.R.社系の「ブレイクスルー」がらみのルールは大体そんな感じでしょうか。必殺技的でルール効果が高く、描写はPL任せという。世界観が重視されてて派手にするにしても上限があるシステムだと、ほどほどのスケールで抑えざるを得なくなって派手さも抑制が効いた感じになるのですが、世界観的縛りが希薄なシステムだと好きに考えられる限りド派手に描写できる、というところはあると思います。

・世界観的縛りが希薄だとのびのび派手に演出できる?

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5.物語性
 システム上、達成値にしろ、判定回数にしろ、イメージにしろ「これ以上はやりようがない」という上限があるので、上限に感覚が慣れちゃうと大して派手に感じなくなります。達成値がすごい高いとかそんなのじゃなくて、演出的に盛り上がって派手に感じられるというものがあると思います。例えば、りゅうたまのリプレイ「旅する大樹とミスリルの姫君」

http://www.bk1.jp/product/03015154

のクライマックスなんかは、処理的には別になにも派手なところはないんだけど、それまでの話の展開とか、みんなの想いが集約されて、最後に対決するのがりゅうたまの世界を象徴する「竜」で、これらが噛み合わさって、とても派手なものになっていると感じます。要素を抽出すると

・PLの想いを集約する判定(協力判定)
・世界観上、重要な要素を配置することで世界観的重み付けを(世界観)
・展開の持って行き方(シナリオ)

という要素の組み合わせですか。

 「世界観」的派手さについては、システムごとに「ロマンの対象」というのがあると思うんですよ。例えばD&D以来続くファンタジーの系譜では、とにかく

「ドラゴン/竜/龍」

の類が出てくるだけでスケール感を感じるとか。

 Aの魔法陣ガンパレードマーチ編だと「絶技」という、技を出すために物語的演出をするルールがあるんですけど、あれは物語性により派手さを大観させるルールと言って良いかと思います。たぶん。

 協力判定は最近ぼちぼち見かけるようになりましたが、昔はFローズの「感情共有」というルールがあって、これが共有すると強力な魔法をたくさん使えるようになるんですけど(感情ポイントを消費して魔法を使う)、これを拡大解釈して

「歌によって人々の心を一つにし、共有して得られた無尽蔵の感情を借りて強力な魔法を使う」

というプレイをやったことがあります。こんな感じに、既存のシステムでも上手い物語性を付加することで、また新たな派手な使い方を考え出すことができるかもしれません。



そんなところで。
「派手さ」について分析してみました。
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by namizusi | 2010-01-24 16:30 | TRPG


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