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GF 14th vol.3

ゲーマーズフィールドってAmazonを見るとホビー扱いになっていて、一般書店で購入できず、知らないと、入手が非常に大変なんですけど(特に、地方の人間にとっては)、ちょっと遠出して買ってきました。

最近は、システムに限定されないテクニックの話が載ってて面白かったりするのですが……「***をすべき」「***をすると良い」「***に気を付けよう」というような精神論は全く要らんので、具体的な対策を書いてもらえると助かるなあ、と思います。



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例えばアリアンロッドのシナリオの作り方の記事では

・シナリオネタに作法なし

と言って、シナリオネタを考えるという時に、どこから考えればいいという基準はない、と言ってごまかし、その後にシナリオネタを実際考え出してシステムに適用して行く例を載せてお茶を濁していますが、それは、ネタを考えた時にどうシステムに適用するかという例(汎用性なし)を挙げてるだけで


・いかにネタを考えるか?
・考えたネタに対して汎用的に、どうシステムに適用するか


という解説には全くなっておらず、役に立たんなあと。こういう記事を『精神論』と言ってるのですが。

例えば「シノビガミ」というシステムで「シナリオのネタを考える」とは何か?と言えば


・面白い使命を考える


という感じに明確なわけです。R&Rで使命の考え方の記事が載ったりしてました。「ハンターズムーン」だと


・面白いラスボスを考える


というところに、さらに限定されて、システムにラスボスの作り方が載ってたりします。

こういう具体的なテクニックの解説が欲しいなあと。

ここまで具体的だと、作れるシナリオが限定されるという話がありますが(いや俺だったら、シノビガミのシナリオ考えまくって1年以上回し続けることも可能だけど)、だったら、何を取っ掛かりに考えて行けばネタからシナリオを構築できるかというのを、システム上分類して体系的に書いてくれんとまともなテクニック論にならないかと。

サンプルを見ると、取っ掛かり的には


・ラスボスのアイデア
・ダンジョンのアイデア
・戦闘のアイデア
・スキルのアイデア


という辺りが取っ掛かりになりそうでしょうか?んでまあ、それぞれについて、それらのアイデアを取っ掛かりにシナリオを構築して行くやり方を書いてもらえば、まともなテクニック論になると思うんですがねえ。

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あとは、GF 14th vol.1から続いていた、エンゼルギアのシナリオの作成方法の記事が本号で完結して、これは非常に具体的で良い記事だと思ったのですが、時間見積りで「1シーン:10分」という短さに馬鹿受けしました。ゴールデンルールを振りかざす人って


「時間がないから」


といつも言うんですけど、それに対して


「いや、それはあなた(GM)が、
 やりたいことを過剰に詰め込み過ぎたシナリオを作ってるせいで、
 PLの言い分を聞く時間が確保できてないだけでしょう」


という見解だったのですが、


本当にその通りでマジ受けた!


ということで、納得しました。

ただまあ、この辺は、ユーザの問題よりは、システム的に


・ヒーローポイントを稼ぐのにこれだけのシーン数が必要


という制約があって、やむを得ず、あのシーン数にせざるを得ないところもあると思います(DXなんかのシステムもシーン数の制約がありますよね)。要するに、デザイナーが悪い(笑)。


ただまあ、1シーンの時間の感覚については


・TRPGにおける「コミュニケーション」に何を求めているか?


という思想の違いもあって、そのために10分で十分と思える考え方と、10分なんかで収まるわけないじゃんという考え方があると思います。その辺の分析は別の記事で書こうかと思います。

あとまあ、エンギアのシナリオ解説でサンプルに挙げてるシナリオが、良い感じに、分かりやすく、


・(僕的)ダメなシナリオの典型例


となっていて、僕がシナリオ考えたら、3秒で却下するくらいの酷い出来なのですが、その辺についての解説&改善案も、別の記事で書こうかと思います。

まあ、この辺も、思想の違いで、僕の感覚だと「こりゃーひでーわ! こんなシナリオ思い付いちゃったら即刻却下するね!」て感じなんですけど、こちらの雑誌、記事をいつも見てられる方は(慣らされてしまって)そういう感じはしないのかもしれません。

その辺の感覚は、ミステリの世界だと、古くからのミステリファン的に言うと「石持浅海」のミステリって「その動機は、論理的にあり得んだろう」ということを感じることがあるそうなのですが、そんなことは全く気にならず、すんなり受け入れられる層もいるそうで、そこら辺の感覚の違いと似通ったところがあるように思います。



んじゃま
by namizusi | 2010-03-08 18:10 | TRPG


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