「ネタ」を基点にしたシナリオ作成方法(1)


1)データの使いまわしと効率化
 マスタリングに慣れてシナリオ作成に慣れてくるとだんだんシナリオの分量が減っていくという話がある。たとえばA4用紙1枚もあればそれだけで十分マスターできる、とか。僕の場合は最近は手抜きしまくりなので(^^;、1個のシナリオでせいぜい3行キーワードを書けばシナリオができてしまう(細かいシチュエーションとかはもちろん頭の中で考えているが)。

 あまりにも省略しすぎるのもよろしくはないと思うのだが、慣れてくるとシナリオで作るべきポイントというのが減ってくる。というのは、ルール面は把握してきて細かいメモが必要なくなるし、戦闘データも最低限の数値のみ作ればそれだけで十分に機能する、というのがわかってきて端折るというのがある。

 それ以上に重要なのは「データの使いまわし」である。話の舞台の町とか村とかや、登場人物というものは別に毎回毎回変える必要は全然なくて、むしろ、毎回特に必要がなければ同じ物を使いまわせば十分である。プレイ回数を重ねれば重ねるほどそのプレイの熟練度が上がってより深みのあるマスタリングができるようになるし、仲間内でプレイしているのであれば「このNPCが出てきたらこいつはこういう役目をするのだ」という暗黙の了解だできてよりスムーズにセッションを進行させやすくなる。さらに、シナリオをダンジョンものではなくて「シティーアドベンチャー」にすれば、舞台設定を決めるのは最初に作成するときだけで、あとは地図や主要人物、建物などの設定はすべて同じ物を使いまわせる。(この点、シティーアドベンチャーの方がダンジョンシナリオより効率的だと思っている)

 こうして、これらのデータを自在に使いまわして対処できるようになるとシナリオで必要な細部のデータを作る必要がほとんどなくなってくる。

 では、こうやって効率化してできた余裕をいったい何に費やすのか?というと、より面白い「ネタ」あるいは「落ち」を考え出すことに費やすことになる。TRPGのシナリオの作成は基本的な背景舞台の作成とか登場人物の作成とか敵データの作成とかも面白いのであるが、どちらかというとそれは「枝葉末節」というべきもので別にそれを別のものに置き換えても本質的なシナリオは何も変わらないと思う。むしろ需要なのは「ネタ」「落ち」として何を考え出し、それによってセッションの展開をどうコントロールするか?を考えることが「シナリオ作成」の主題となってきて、慣れたGMやシナリオ作成者というのはそこだけポイントを抑えて作成するようになるし、そこだけ考えればセッションというものは十分運営可能なのである。

--
2)「ネタ」の導入方法
 ベーシックな「ネタ」の導入方法として

「セッション運営の基本ラインは変えることなしに、ただ動機付けを変更するためだけに『ネタ』を導入する」

という方法がある。「ブレイド・オブ・アルカナ」というシステムがあって、あのシステムはただ毎回毎回飽きもせず敵として現れる「殺戮者」を討伐するだけのシステムなのだが、そこで導入する「ネタ」というのは

・「PCはなぜその『殺戮者』を討伐するのか?」
・「『殺戮者』はどんなやつなのか?」

の2つを考えるだけである。これさえバリエーションを増やしていけばいくらでもセッションができる。「D&D3.5ed」も同じような仕組みを持っていて、あのシステムはただ毎回毎回飽きもせず舞台として現れるダンジョンをひたすら攻略していくだけのシステムなのだが、このシステムの場合は

・「PCはなぜその『ダンジョン』を攻略するのか?」
・「『ダンジョン』はどんなダンジョンなのか?」

の2つを考えるだけである。これさえバリエーションを増やしていけばいくらでもセッションができる。
 上記で示したシステムはそういう「小ネタ」を考えさえすればいくらでもシナリオを創出できるようになっているシステムで、毎回創出すべき「ネタ」さえ押さえればあとはデータの使いまわしで十分回るのである。

 なんと言うか、こういうゲームというのは展開の決まったボードゲームを細部を組替えて何度もプレイしなおしているのと同じ感覚でありますな。

--
3)エッヂな「ネタ」の展開方法
 個人的には「ネタ」というのを「展開」して初めてそれはTRPG独自のゲームになると思っている。 強力な「ネタ」というものはスタンダードな世界観や展開を根底から覆すパワーを持っている。


…ということで、そろそろ時間が来たので今回はこれまでにして、次回は「これこそTRPG独自のTRPGらしい遊び方じゃないかな~」と個人的に思っている「エッヂな『ネタ』の展開方法」について解説する。

つづく(たぶん)
[PR]
by namizusi | 2005-05-13 12:44 | TRPG


<< 「反動」鎧完成~ プルートー >>