【ツキカミ】ジレンマのある得点制度

 前回、途中で状況が変わってもその対応力を問うゲームがあるのだ的な話を書いたが、その場合の最終目的は何か?を決めないとゲームとして成立しないというのはわかっていてその辺りを考えていたのだが、最近はその辺抽象化されたゲームが多くなったように感じていて、将棋のように

・王様を取ったら勝ち

という具体的単一的な目的ではなくて、カタンで

・道を長く伸ばしたり、兵士をたくさん使ったり、家をたくさん建てたり、家を大きくしていってそれらの積み重ねで合計10点集まれば勝ち

という感じに勝ち筋がたくさんあって好きなスタイルを選べばよいというゲームが多くなった気がする。(最近、ではないのかもしれないけれども)

 一方TRPGの方はというといまだに単一的なミッションクリア型なシステムがほとんどで、多彩な勝ち筋があるシステムというのはあまりないように思う。ほとんど「戦って敵を倒したら勝ち」なシステムばかりな感じが。その割に戦闘はぬるかったりするのだが。

 多彩な勝ち筋のあるシステムで、さらに極端に「ジレンマ」のあるシステムというのもあってWindowsで大体標準で付いている「ハーツ」というシステムがそうなのだが、このゲームでは

・ハートのカードを1人で全部集めると大量得点を取れる
・ハートのカードが1枚でもほかの人の手に渡るとそれはすべてマイナス点になる
・とりわけハートのクイーンを取るとマイナス点がひどい

というシステムで、普通1人で全部のハートを集めきるのは難しいのでなるべくハートを取らないようにプレイするのが安定したプレイになり、最終的にハートのクイーンをいかにして取らずに済ませるか、というゲームに落ち着いていく。しかし、まれに手札のめぐりでハートを全部根こそぎ取って一挙逆転という展開になることもある。

 TRPGというものをゲーム的に遊ぶ必要は特にないのだが、ゲーム的なお膳立てをきっちり締めた方が「話が面白くなる」ので、そういう要素を常に入れたくなるのだが、そういう観点から言うと「いかにして経験値を稼ぐか」というのをうまくゲーム的に表現できたら面白いと思うのだが、残念ながら大半のシステムの経験点というものは

・こういうマナーを守らせよう

というような本質的にセッションを面白くさせるわけではなくてフォローとして底上げするような観点のものが多いように思う。そして実際のセッションではかなり形骸化していたりする。みんなに平等に振っておこうぜ、とかそんな感じ。昔のシミュレーションゲームの影響を引きずっていたころのシナリオでは

・これこれこういう小目的をクリアしていたらさらに経験点加算

というような指標があったりしたのだが、必ずしも敵を倒さなくてもいいじゃん、とかそういう多彩な展開を考え出したことでそういった基準では収めきれなくなって廃れていったという流れはあったように思う。

 …というようなぐだぐだ話はさておき、プレイの結果が得られる経験点とリンクするような採点方式はないかなと考えていたのだが、

・PCがより多くの他PC&NPCとより深い人間関係を結んだらそれが経験値になる

という風にすればいいんじゃないかと考えた。これは以前から言っていた「TRPGはコミュニケーションのゲーム」というのを具体的にシステム化する意図もある。

 さて、そうすると経験値をためるために人間関係を深くしていくが、それが「悲運/代償」で破壊/変転させられることでジレンマが発生する。しかしそれだけだと最終目的なんかほっぽって和気藹々とプレイしたら勝ちジャンてことになってしまいがちなので、何か対立項がないかと夢想していたところで思い出したのが「ハーツ」なわけである。つまり

1)「神を倒す」という当初の目的を達成することができれば大きな得点(経験値)が得られる。
2)PCがより多くの他PC&NPCとより深い人間関係を結んだらそれが経験値になる。
3)1)と2)を同時に成立させることはシステム的にほとんど不可能である。プレイヤーはどちらの勝利条件を目指すか、最終的に決断を迫られる

というシステムにすればいいんじゃないかと。まあ、こんなにきれいにバランスが取れるかは調整してみないとわからんけど。

そんな感じで。
んじゃまた
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by namizusi | 2006-05-10 00:54 | TRPG


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