フレーバー情報収集のやり方:(・_・)

前回の記事(http://simizuna.exblog.jp/6593048/)の関連で、フレーバーとして情報収集をするためのテクニックを解説します。
個人的には、FEAR系のシステムなんかは、全部これで十分でしょと思っています。情報集シーンとかコネとかのルールを作るくらいなら、フレーバーとして情報収集を演出するシステムに凝った方が実情に沿ってるし有意義ではないかと。



1.葛藤シナリオにおける情報収集の弊害
 前に書きましたが、葛藤シナリオでは情報が一通り出揃ってからが勝負であり、ゲーム開始となるので、「情報収集をしている」ということは、

・まだゲームが始まってすらいない

ということになるわけです。時間に余裕があって情報集めのゲームもしたいな、という状況であればやってもかまわないと思いますが、時間が切り詰められて蛇足部分を遊んでいる余裕がない!というときには真っ先に切り捨てるべき箇所である、と考えます。

 また、もうひとつの弊害として

・中途半端に情報が出た状況でPLが勘違いしてPCに時期的な行動をさせ、悲惨なことになる可能性がある

という問題があります。個人的には、情報が足りなくて、当事者が勘違いして悲嘆的な気分になり、自棄的な行動をとって破滅するというのは「典型的な悲劇の1パターン」なので、それはそれでええやんと思いますが、まあアドリブが苦手なGMにとってはシナリオで想定した進行が途中でバサッと中断されてしまうわけで対応に苦慮することになります。そんなくだらないことで苦労するくらいなら、最初っから全部情報を与えておくか、最終的に自動的に全部情報が集まるようにしておいた方がましだと思います。

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2.情報収集ゲームとフレーバー情報収集の違い
 例えばNPCと情報の関係を当初以下のように設定したとします。

NPC-A:情報1,2,3
NPC^B:情報4,5,6

情報収集ゲーム(どういう情報が得られたから、後の展開が楽になった/苦労した、という変化を楽しむゲーム)の場合には、例えばNPC-Aに会って情報1,2を入手し、次にNPC-Bに会った時にはどんなにがんばっても情報4~6しか得られません。情報3は再度NPC-Aに会って話を聞かない限り入手できないことになります。シビアなセッションの場合には、NPC-Aは敵に殺されて、情報3は最終戦等まで決して得られない、という状況も発生し得ます。その辺の情報の欠落によるデメリットを想像力とかプレイングテクニックで補うところに面白さがあります。

一方フレーバー情報収集ではNPC-Bで情報3をエスカレーター式に与えてしまいます。そうすることで情報収集のためにあれこれ頭を使う負担を軽減します。ではフレーバー情報収集では何を楽しむのでしょうか?それはNPC-A、NPC-Bとの「フラグ立て」がうまく行ったかどうかを遊ぶのです。

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3.フレーバー情報収集の基本的なやり取り
 情報収集ゲームでの最低限のやり取り

PC「教えてくれ」
NPC「1,2,3という情報がある。詳細は……」

情報収集ゲームの場合には上記のように何を聞きたいか?具体的な情報は何か、が会話の焦点となりますが「フレーバー情報収集」では以下のように変わります。

PC「教えてくれ」
NPC「なぜ、そんなことを知りたいんだ?」
PC「***というわけで奴を倒さねばならんのだ!」
NPC「1,2,3という情報がある。詳細は……」
PC「なぜそんな重要な情報を俺に!?」
NPC「それは、わしに***ということがあって、わしも奴を倒したいと思ってるからじゃ~!」
PC「おお、仲間!」

まあ、こんな感じに、具体的にどんな情報を与えるかということよりも、各キャラクターの設定を穿り出し合って「フラグを立てる」ことが主眼となります。ここで演出にどう凝るか、言い回しはどうするか?を考えるわけです。
(※極端な話、フラグさえ立てば、ここでどんな情報が得られたかなんてどーでも良かったりする)

で、ここで認識のずれが発生しやすいです。情報収集のゲームをしているのか、フレーバーとして遊んでいるのか、明確に切り分けているGMは少なく、気分によってころころ変わったりします。
TRPGのセッションでよく「空気を読め」と言われますが

>NPC「なぜ、そんなことを知りたいんだ?」
>PC「***というわけで奴を倒さねばならんのだ!」

という切り返しをしてきた瞬間「フレーバーをやりだしたな(GMはこのキャラを強調したいんだろう)」と読めます。読んでください(笑)。で、GMがフレーバー領域に切り込んできたなら

>PC「なぜそんな重要な情報を俺に!?」
>NPC「それは、わしに***ということがあって、わしも奴を倒したいと思ってるからじゃ~!」

という感じに必ず切り返してあげてください。これこそが「空気を読む」ということでありTRPGでのコミュニケーションの一環そのものなのです。

 ところで、上記では協力関係の話を例としてあげましたが、述懐した後に敵対関係が明らかになる場合もあります。

PC「教えてくれ」
NPC「なぜ、そんなことを知りたいんだ?」
PC「***というわけで奴を倒さねばならんのだ!」
NPC「なるほど、お前は敵というわけだな。(ズバー!)」
→ほうほうの体でどっちかが逃げ出す

とかいう感じです。
で、ここで立てた「フラグ」が最後の決断や、最終戦闘で

・仲間だったので危ないときに身代わりになって助けてくれた
・敵だったが、あらかじめ敵の手の内のひとつがわかっていたため、死の危機をひとつ回避できた
・敵だったが同情されて危機をひとつ回避できた
・敵だったが寝返った

とかいう展開の変化につながるわけです。そこが面白い。

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4.個別導入でPCに最初から全情報を分配しておく
 必要な情報は最初からPCに個別配布し、PC同士が情報交換するとつながるようにする
 →ここでのやり取りでPC同士のフラグ立てをするわけです。
 →メタでPLには最初からぶっちゃけておくという手もあります
 →最初っから全部情報配布してると最初の合流で全員が全情報をぶっちゃけたらそこで終わっちゃわない?という問題もあるのですが、その辺はセッションが進行するキー情報だけ隠蔽してPC同士じゃれ合って情報交換してるところにPCの誰かに進行情報を自動配布して進める、という感じに制御することで進行を制御できますね。
 →メリットとしては、PC間の交流を深めやすいというメリットがあります。

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5.フレーバー情報収集の戦略
 フレーバー情報収集では「情報収集する/提供するキャラクターの動機」を重視しますので、逆に言うと

・重要な情報公開には重要な動機付けが必要になる

という法則があります。ということはこのNPCやPCとより親密になろうと思うのであれば、そのキャラクターにより重要度の高い情報を聞きに行けばいいということになります。
そして、そういう重要な情報はセッションの中盤以降に出やすくなるので中盤以降に特定キャラクターを積極的にチェックするようにすると新密度を上げやすくなる(あくまで確率的に)、という法則があります。

ちなみにこの方針を最北端まで推し進めるとこんな感じになります。

PL「GM!***について調べたいんですが」
GM「ふむ、じゃあ、どこを調べるかね?」
PL「ヒロインの***に話を聞きに行きます!」
GM「ぶは。何でヒロインが知ってると思うんだ?」
PL「だって、その方が面白そうじゃないですか!」


……あまり信じないように(笑)。


おしまい。
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by namizusi | 2007-03-13 13:03 | TRPG


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