NPCで受けを取らないマスタリング

 前の記事でNPCで受けを取るシナリオやマスタリングは大嫌いだと書いてしまったのでw、じゃあその手法を採らずに面白いセッションをするにはどうすればいいかについて書くとしよう。この辺はマスタリングの流派みたいなものだと思ってるので、好き嫌いは別にしてどれが正しいということはないので好みに応じて取捨選択すること。

1)NPCを登場させない
 登場させなければ活躍できるはずもないw。ただ、NPC不在だとセッションのコントロールをしにくくなるのは確かなので、NPCによる誘導以外でセッションの流れをコントロールする方法に留意する必要がある。以下のような手法がある。

・PCの設定をハンドアウトなどであらかじめ制限しておくことで可能性の幅を狭める。あるいはPCの設定があらかじめわかるなら起こりそうな展開の幅が狭くなる
・物理的にPCの行動可能範囲を区切る。閉鎖空間に閉じ込めるとか

 こういったシチュエーションが面白いかどうかについてだが、例えばD&Dでキャラロールをせずにただダンジョン探索をしているだけでも面白いように、舞台をPLがいろいろ探索してみたくなるようなものにすればそれだけで十分面白い。また別の手法として、舞台は殺風景で特に探索するものがなくても、ハンドアウトでPC同士の関係をドロドロに絡み合わせておけば、「PC同士がお互いの設定を開陳して会話してお互いの立ち位置を確認する」という一連のプレイをするだけでドラマが生まれる。これも面白い。

2)NPCを記号化する
 NPCはシナリオ上必要な立ち位置の記号として処理する。例えば「さらわれた村人を助ける」。助けられる人々がいさえすればそれがどんな人格であるかとか、名前が何であるかとか、人数は何人とか、そんな情報はいっさいなくても十分シナリオとして機能する。そんな瑣末事は、PLに聞かれたときにダイスで決めれば十分だw。PLに想像力があるのであれば、「こういうヒロインが欲しい」とか言って来る場合もある。その場合は、そういうNPCを創ればいい。アドリブで発想するのができないというのであればランダムチャートでも使えばよろしい。PLが発想した相手の方がGMが押し付けたよくわからない変な人格に比べてよっぽどPLが感情移入しやすいというものだ。よって、NPCの人格はアドリブ処理する。PLから要望があればそれを入れるし、要望がないのであれば「どんな人格でもリアクションするよ」と答えているのと動議であるので、そんなものはランダムで決めればいいw。まあGMのNPCの芸の幅というものもあるので、ランダムで決めたキーワードにGMのプレイし易いイメージを入れた人格になるであろう。

 NPCを記号化する手法でもう少し高次になると、NPCの立ち位置を決め、その立ち位置に沿った言動・行動をし、立ち位置に沿った生い立ちなり設定を付加していくという方法もある。この方法は、もちろん物語を成立させるためにNPCを登場させる記号に過ぎないのだが、表面だけそのNPCを特徴付けるよりもよっぽど深みのある人間的なNPCが出来る。人格というのは本来表面的に被せて見栄えを良くするものではなくて、それぞれの立ち位置が記号的に形成される過程で必然的に出来てくるものなのだ。そういうNPCはシナリオ上必要になるのでセッションの邪魔になることはないし、下手な個性を付けていないのでPCを食うこともない。地味で目立たないが、会話など掛け合いをすれば立ち位置がしっかりしているので、そのキャラクターらしい人柄が自然に滲み出してくる。良いNPCというのはそれで十分だと思う。それ以上はTRPGに登場させるキャラクターとしては要らない。
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by namizusi | 2004-11-07 17:46 | TRPG


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